【コラム】フレキシブルパッケージのメリットは?デザインを作成する際のポイントを解説
近年、多くのメリットが得られる素材として、フレキシブルパッケージが注目されています。新たにフレキシブルパッケージの採用を検討している方も多いかもしれません。
今回の記事では、フレキシブルパッケージの概要やメリットについて解説します。フレキシブルパッケージのデザイン検討時のポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
フレキシブルパッケージとは、フィルム、アルミ箔、紙などの柔軟性の高い素材で作られたパッケージや容器のことです。軟包装とも呼ばれています。成形のしやすさをはじめ、多くのメリットが得られる包材として、幅広い分野で導入されています。
フレキシブルパッケージが使われている主な製品として、洗剤や化粧品などの詰め替え、レトルトパウチなどがあります。共通の特徴は、パッケージが薄いこと、充填した際の形状が内容物に左右されることです。
フレキシブルパッケージは、プラスチックや紙など使用される材料、またはバリア特性や再密封性の高さといった機能性で分類され、さまざまな種類があります。
フレキシブルパッケージは、パッケージや容器そのものが持つ柔軟性をはじめとした機能の高さから、多くのメリットが得られる包材です。フレキシブルパッケージの具体的なメリットを解説します。
フレキシブルパッケージングは、従来の包材と比較すると製造に必要な材料とエネルギーが少なく済むのが特徴です。ほかのパッケージや容器の製造よりも、発生するコストを低く抑えられます。
フレキシブルパッケージは軽量であり、製品に密着するように包装、梱包できる包材です。そのため、パッケージや容器そのものの重量と容積を、プラスチック容器やアルミ缶など従来のパッケージよりも削減できます。
さらに、その軽量さと少ない容積から、輸送時のトラックへの積載量を増やせるため、輸送コストも削減できるメリットもあります。
フレキシブルパッケージは、柔軟性のある素材を使用することで、一度開けたものでも再封がしやすくなっています。チャック付きのパウチやスパウトパウチが代表的な例です。
中身を温度や湿気によって劣化させず保管できる上に、パッケージや容器そのものに簡単に開けられる機能を付帯することもできます。
このように、パッケージや容器の利便性を高められるため、商品の付加価値を高めるのにも役立ちます。
フレキシブルパッケージは、デジタル印刷に対応できます。成形前のパッケージは平面であり、さらにフィルムやアルミ箔、紙が素材なので、パッケージデザインのカスタマイズの柔軟性は高いです。
小ロットの印刷や高品質印刷にも対応しやすいため、限定パッケージや、イベントや販促用のパッケージデザインにも対応できます。
フレキシブルパッケージは、従来のパッケージや容器と比較すると重量が軽い特徴があります。パッケージや容器そのものが軽量のため、商品の持ち運びが便利です。
商品の梱包から仕分けといった物流業務を効率化するのはもちろん、商品を受け取った企業や法人が取り扱いしやすいメリットもあります。
フレキシブルパッケージは、製品とパッケージが密着するため、高い保存性と密封性を維持して梱包できます。そのため、食品や医薬品など幅広い分野で活用されています。
パッケージが製品と密着するということは、空気に触れにくいということです。開封前はもちろん、開封後も製品の鮮度を維持しやすいパッケージといえます。
フレキシブルパッケージは、持続可能性の高さからも注目されている包材です。従来のパッケージや容器よりも少ない材料やエネルギーで製造できるため、環境への負荷が少なくなります。
軽量のため、製品の輸送時の環境への影響についても大幅な削減が図れます。近年さまざまな技術の進歩や開発により、材料や製造方法の革新も進められています。今後もより環境への負荷を減らせる、持続可能性の高い包材として期待されているといえるでしょう。
近年は、SDGsやESG経営が注目されており、企業も環境負荷軽減や持続可能性への取り組みが求められています。フレキシブルパッケージを導入することで、消費者や取引先へ持続可能性を優先する企業だとアピールできるでしょう。
フレキシブルパッケージは柔軟なデザインができるメリットがあります。フレキシブルパッケージのデザインを成功させるために、覚えておきたいポイントを解説します。
フレキシブルパッケージのデザインは、商品やブランドのイメージやコンセプトに合致していることが重要です。まずは、商品やブランドのイメージ、コンセプトを明確にしましょう。デザインは、背景にある商品やブランドのイメージやコンセプトを理解できるものにすることで、商品を手に取った顧客に明確なメッセージを伝えることができます。
高級感やカジュアル感といったイメージに合致しているか、商品やブランドのメッセージやコンセプトが伝わるデザインとなっているかを検討しましょう。
フレキシブルパッケージは、製造時の印刷コストが発生します。パッケージデザインは、印刷コストが下げられるかどうかを検討しましょう。
例えば、パッケージに使用しているデザイン数や色が多ければ多くなるほど、1枚あたりの印刷コストは高くなります。印刷に必要となるインクやラミネートフィルムの数が多くなるためです。
パッケージの印刷コストが高い場合、フレキシブルパッケージの持つコスト削減のメリットが十分に発揮できないことがあります。使用するデザインの点数や色をある程度制限するなどして、印刷コストを削減できないか検討してみましょう。
フレキシブルパッケージは、ラベルや表面、裏面のデザインだけでなく、パッケージや容器の実用性についても確認しておきましょう。密封性、再密封性、軽量性、開封のしやすさなどがチェックポイントです。
実用性の高いパッケージや容器であるほど、業務の効率化やリピート購入といったメリットが得られます。
デザイン面では、視野性や説明性が高く、実用性のあるデザインであるかを確認しましょう。例えば商品名や特徴がどこに書いてあるかがすぐに分かる、説明文が分かりやすいといったデザインを心がけることが重要です。
フレキシブルパッケージを含め、パッケージデザインについてはさまざまな規制やルールがあります。フレキシブルパッケージで取り扱う製品や商品の分野に沿った法規制やルールを確認し、パッケージデザインにも反映しましょう。
例えば食品なら食品表示法、そのほかの分野なら景品表示法や著作権法、不正競争防止法などのルールを遵守したパッケージデザインが求められます。
法規制に従わなかった場合、製品の回収のほか利害関係者からの信頼を失ったり、売上が下がったりするリスクを抱える可能性が高まります。
フレキシブルパッケージは柔軟性や軽量性の高さのほか、コスト削減や持続可能性の観点からも注目されている包材です。フレキシブルパッケージのメリットを生かすためには、製品に合致し、法規制も遵守したパッケージデザインを行うことも重要です。
斎藤容器では、フレキシブルパッケージデザインの企画開発を行っております。ターゲット層を分析した上での最適なデザインのご提案はもちろん、その後のマーケティングやブランディングまでワンストップでのサポートを提供していますので、ぜひお気軽にご相談ください。