【コラム】オリジナルの醤油の製造に必要な許可とは?OEMに依頼する際のポイントも紹介
オリジナルの醤油の製造には、保健所の許可が必要な場合もあります。製造が難しい場合は、OEMに依頼するのも一つの方法です。
今回は、オリジナルの醤油の製造や販売に必要な許可や、OEMに依頼する際のポイントについて紹介します。
まずは、オリジナルの醤油を製造・販売するために必要な許可について見ていきましょう。
・食品衛生責任者
オリジナルの醤油を製造・販売をするためには、「みそ又はしょうゆ製造業」の営業許可を保健所で取得しましょう。ただし、この営業許可を得るためには、食品衛生責任者の資格が必要です。
食品衛生責任者とは、衛生管理を行う責任者のことで、食品を扱うすべての事業所に必ず1人は設置するように義務付けられています。各自治体で行われる、6時間程度の講習を受講することで取得可能です。
例外として、栄養士や調理師などの資格をすでにもっている場合は、講習会の受講が免除されます。
・設備に関する基準
営業許可を取得するためには、定められた基準を満たす設備が必要です。
材料の保管庫や製造室、器具の取り扱い場所といった業種別の基準と、耐水性の内壁や清掃しやすい構造といった製造室の基準があり、実にさまざまな設備基準が設けられています。
ただし、設備基準は各自治体によって異なるほか、営業形態ごとでも違いがあるため、早い段階で管轄の保健所に確認しておきましょう。
・HACCPに基づいた衛生管理
2018年6月に改正された食品衛生法により、食品を取り扱うすべての事業者を対象に、HACCPに基づいた衛生管理が義務化されました。
HACCPとは、食品の衛生管理手法のことで、事業者が食中毒などのリスクを予測し、製造や加工の工程時のリスクを低減して製品の安全性を確保することを意味します。
国際的な手法でもあるHACCPは、世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)の合同機関である「食品規格委員会」によって発表された規格です。
オリジナルの醤油の製造に必要な営業許可を取得する際にも、HACCPに従った衛生管理を求められます。またこの衛生管理では、検査や監視、記録をするための計画書の作成や管理が必要です。
ここからは、「みそ又はしょうゆ製造業」の営業許可について、取得までの流れを説明します。
・保健所に相談に行く
まずは、管轄の保健所へ相談に行きましょう。
オリジナル醤油を製造するためには、さまざまな設備基準を満たさなくてはなりません。早めに保健所へ足を運び、どのような施設を整備する必要があるのか把握しておきましょう。
また、工事を開始する前には設計図などを持参し、確認してもらっておくと安心です。
・営業許可申請書類を提出する
オリジナル醤油を製造する施設の工事が終わる10日前を目処に、営業許可書類を保健所に提出します。
申請する際には、以下の通りです。
● 営業許可申請書
● 施設の構造および設備を示す図面
● 食品衛生管理者の資格を証明するもの
● 水質検査成績書
● 登記事項証明書(法人の場合)
● 営業許可申請手数料
・保健所による確認
施設が完成したら、きちんと設備基準を満たしているか、保健所による確認検査が行われます。
万が一、設備基準を満たしていないと判断された場合は、再検査が必要です。再検査によって営業開始が遅れてしまうため、完成した施設に不備がないように注意しましょう。
・営業許可書の交付
完成した施設が保健所の基準をすべて満たしていた場合、「みそ又はしょうゆ製造業」の営業許可書が交付されます。
ただし、営業許可書の交付には1週間かかる点に注意してください。検査日に交付予定日が伝えられるため、交付日になったら、保健所の食品衛生窓口で受け取りましょう。
さまざまな要件を満たす必要があることから、オリジナル醤油を製造するのは難しいと感じた方もいるかもしれません。その場合は、企業に製造を委託するOEMでオリジナル醤油を開発することをおすすめします。
・OEMでオリジナル醤油を開発する際のポイント
醤油市場で勝ち残るためには、他社製品との差別化が不可欠です。他にはない独自のオリジナル醤油を開発しましょう。
また、現在の醤油のトレンドを押さえることも大切です。専用醤油やだし醤油など、注目を集めている商品を提供することで、市場での競争力を高められます。オリジナル醤油のバリエーションを増やすほか、新たなトレンドを作ることを目指すのもよいでしょう。
・OEM企業を選ぶ際のポイント
OEM企業を選ぶ際は、市場や製造に精通した企業との契約がおすすめです。開発に対しての提案をしてくれる企業を選べば、より魅力的な商品開発が可能となるでしょう。
また、小ロットから対応可能なメーカーを選ぶことも大切です。小ロットから対応できるメーカーは、顧客の要望に柔軟に対応し、優れた製品を提供している可能性が高いでしょう。
食品製造においては衛生管理も大切なため、製造工場が食品安全システムなどの各種認証を取得しているかどうかも確認してください。
さらに、伝統食品である醤油の製造には、職人技が不可欠です。長年培ってきた職人技を提案して製造を行なっているメーカーは、高品質な製品を作り上げる能力があると言えます。加えて、企業に職人が在籍しているかどうかも優良なOEM企業を見極める指標になるでしょう。
最後に、斎藤容器おすすめの醤油容器を紹介します。
・ストレート275ヒンジ
スリムでスタイリッシュなデザインで、使いやすいサイズの醤油容器です。キャップは、開閉がスムーズで使いやすい仕様になっています。
耐久性のあるガラス製で、飽きのこないシンプルな見た目は、さまざまな食卓に合わせやすく、家庭用や飲食店などで幅広く活用できます。
容量(ml)/NET | 275 |
重量(g) | 232 |
幅・直径(mm) | 55.2 |
高さ(mm) | 188.5 |
キャップ | ヒンジ26S |
入数 | 35 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・スレンダー120B
スリムでコンパクトなサイズの醤油容器で、使い勝手のよさだけでなく、密封性も備えています。
ガラスでできた醤油容器のため、におい移りの心配もありません。食卓にも出しやすいサイズ感で、手軽に手に取ってもらいやすいでしょう。
容量(ml)/OF | 120 |
重量(g) | 135 |
幅・直径(mm) | 45 |
高さ(mm) | 153 |
キャップ | ヒンジ26S |
入数 | 70 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・卓上150
食卓に置いても違和感がないサイズの醤油容器で、卓上での使いやすさを考慮した設計です。
容器のデザインは底面が広めなので、安定感があります。スリムな形状のタイプよりもラベルの面積が多いため、アイデア次第では目に留まりやすい製品を作れるでしょう。
容量(ml)/OF | 160 |
重量(g) | 160 |
幅・直径(mm) | 54.5 |
高さ(mm) | 143.5 |
キャップ | ミニヒンジ(26) |
入数 | 48 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
※商品のスペックの寸法・入数は本体の値でキャップは含みません。
※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。
※OF(オーバーフロー):容器の口元まで水を入れた満容量のことです。
※NET(ネット):正味容量のことです。
オリジナル醤油の製造には、さまざまな許可が必要ですが、各自治体によって必要な許可や設備基準などは異なるため、まずは管轄の保健所に相談することが大切です。
また、醤油の製造が難しい場合には、OEMに依頼することも検討しましょう。OEMのメリットも併せて検討して、自社に合った手法でオリジナル醤油の商品化を進めてみてください。