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2024年01月26日

【コラム】蜂蜜を販売する際は届出が必要な場合がある!食品衛生法改正後の届出について詳しく解説

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平成30年6月の食品衛生法改正によって、蜂蜜の販売に関する規定が変更されました。

本記事では、蜂蜜販売の届出において注意すべき点を紹介します。どのような届出が必要なのかも併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。

 

 

■蜂蜜の販売には保健所への届出が必要な場合がある!

 

平成30年6月の食品衛生法改正によって、令和3年6月から「はちみつの瓶詰め等」を行う事業では、HACCPの理論に基づいた衛生管理が必須になりました。同時に新設された食品営業届出制度では、蜂蜜を瓶詰めして販売する場合、食品衛生責任者を専任したうえで保健所への営業届を行わなくてはなりません。

また、衛生管理を実施する際は、厚生労働省が発行する「はちみつの瓶詰め等の製造におけるHACCP導入の手引書」に沿って行うことが推奨されています。なお、食品衛生責任者は各自治体の食品衛生協会が行う講習で取得でき、すでに調理師や栄養士などの資格を保有している場合、受講は不要です。

 

・HACCP(ハサップ)

HACCPとは、「Hazard Analysis and Critical Control Point」(危害要因分析重要管理点)の略語で、食品に潜む食中毒汚染や異物混入などのリスクを低減し、安全性を確保することを目的とした衛生管理の方法です。原材料の入荷から食品の出荷までの全工程が衛生管理の対象であり、食品の危害要因を除去・予防するための重要管理点(CCP)が設けられています。

具体的には、施設設備や機械・従業員の衛生管理などが挙げられ、これらを確実に行うには衛生管理計画を策定し、実施・記録していくことが重要です。

なお、原料の蜂蜜を仕入れて瓶に詰める場合と、自ら採取した蜂蜜を製品として販売する場合では衛星管理のポイントが若干異なるため、注意してください。

 

・届出が必要になった経緯

蜂蜜の販売に届出が必要になった理由には、以下の3つの危害要因があります。

 

<ボツリヌス菌混入の危険性>

養蜂用の巣箱は屋外に設置されることから、土壌に含まれるボツリヌス菌が蜂蜜に混入する危険性があります。ボツリヌス菌は蜂蜜の中で芽胞を形成するため、通常の加熱や消毒では死滅しません。万が一、ボツリヌス菌を含んだ蜂蜜を1歳未満の乳児が摂取してしまうと、「乳児ボツリヌス症」を発症する恐れがあるでしょう。

 

<動物用医薬品残留の危険性>

国内では、蜂体内の寄生虫や病原菌を駆除するため、養蜂時に動物用医薬品の一部使用が認められてはいるものの、使用の際は決められた残留基準や休薬期間を遵守しなければなりません。養蜂場から原料の蜂蜜を仕入れて販売する場合も例外ではなく、仕入れ時に動物用医薬品の使用状況についての確認が必要です。特に、現在国内に流通している蜂蜜の90%以上が輸入品であることから、より適切な衛生管理が求められています。

 

<異物混入の危険性>

蜂蜜を製造する際、ミツバチの羽や巣の欠片が混入するケースも少なくありません。また、製造工場では、蜂蜜を入れる一斗缶のサビが混入したり、ろ過フィルターの金属片やナイロンが紛れたりする可能性もあります。こうした事態を防ぐためにも、作業場や機械などの衛生管理を徹底することが必要です。

 

 

■蜂蜜販売に関する届出以外のパターン

 

蜂蜜を瓶に詰めて販売する場合は、原則として保健所への届出以外の許可は必要ありません。ただし、次のケースでは許可が必要になるため、注意しましょう。

 

・蜂蜜販売に許可が必要な場合

蜂蜜を使用した飲料やお菓子を製造・販売する場合は、保健所への届出以外に清涼飲料水製造業、菓子製造業などの営業許可が必要です。営業許可が求められる業種はさまざまあるため、自身の事業がどの業種に当てはまるのかをしっかりと確認しておきましょう。

 

・採取業を営んでいる場合は対象外!

養蜂場など自身で蜂蜜を採取し、一斗缶で別の加工業者に販売する「採取業」は、食品衛生法改正における届出義務の対象外です。加えて、法改正にともなって新設された「密封包装食品製造業」についても、加工されていない蜂蜜は対象外のため、密封包装の有無に関係なく営業許可は必要ありません。

また、製造業者が瓶詰めした既製品を仕入れて販売する場合も、届出・許可は不要です。

 

 

■届出・許可以外に蜂蜜販売で注意しておくべきこと

 

蜂蜜を販売する際は、届出・許可以外に次の点にも注意しましょう。

 

・1歳未満の乳児への表記

蜂蜜を詰める容器やラベルには、1歳未満の乳児が摂取することへの注意事項を記してください。前述した通り、蜂蜜に含まれるボツリヌス菌は「乳児ボツリヌス症」の原因となる恐れがあります。「1歳未満の乳児には与えないでください。」など、乳児ボツリヌス症の危険性を消費者に注意喚起することが大切です。

 

・非加熱蜂蜜を入れる容器

非加熱蜂蜜を販売する場合は、容器の種類に注意しましょう。非加熱蜂蜜の糖度が低すぎると炭酸ガスが発生し、容器内の圧力が上がります。特に、パッキン付きなど密閉性が高い容器に入れた場合は破損する恐れもあるため、使用を避けるか糖度を上げてから入れるようにしましょう。

 

・保管する際の気温

販売用の蜂蜜を倉庫などで保管する場合は、気温にも配慮しなければなりません。蜂蜜の種類によっても異なりますが、15~16度を下回ると主成分であるブドウ糖が結晶化し、固まってしまいます。また、急激な気温低下も蜂蜜が固まる原因になるため、なるべく気温変化の少ない場所で保管しましょう。

 

 

■蜂蜜の販売におすすめの斎藤容器の容器

 

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蜂蜜の販売には、斎藤容器の容器がおすすめです。斎藤容器では、蜂蜜の販売に最適なプラスチック製・ガラス製の容器を製造・販売しています。ここでは、特におすすめの3つをご紹介します。ぜひ、蜂蜜の容器を選ぶ際の参考にしてください。

 

・PPK-250MS

PPK-250MSは、プラスチック製の容器です。素材にはポリプロピレン(PP)樹脂を使用しているため、軽く耐久性に優れています。キャップはノズル付きのヒンジキャップを採用しており、押し出して簡単に中身が取り出せる仕組みです。

 

容量(ml)/OF 194
重量(g) 12.5
幅・直径(mm) 49.3×64
高さ(mm) 122.8
キャップ MSノズルヒンジ
入数 300
材質/色 PP/ナチュラル

 

・KJ-150(8角)

KJ-150は、六角形の見た目が特徴的なガラス容器です。シックなデザインのため、ラベルを貼ることで蜂蜜の高級感を演出できるでしょう。キャップは開閉しやすいグリップ付きで、密封性にも優れています。

 

容量(ml)/OF 145
重量(g) 142
幅・直径(mm) 63.5×68.4
高さ(mm) 66
キャップ 62ネジ
入数 70
材質/色 ガラス/トーメイ

 

・アモール182ST

アモール182STは、丸みを帯びたフォルムが魅力的なガラス容器です。見た目がかわいらしく、ギフト用にもおすすめです。店頭に並べることで統一感が生まれ、おしゃれな雰囲気を演出できます。

 

容量(ml)/OF 182
重量(g) 165
幅・直径(mm) 67
高さ(mm) 80
キャップ 63ツイスト
入数 70
材質/色 ガラス/トーメイ

※商品のスペックの寸法・入数は本体の値でキャップは含みません。

※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。

※OF(オーバーフロー):容器の口元まで水を入れた満容量のことです。

 

 

■まとめ

蜂蜜を販売する場合は食品衛生法改正に基づき、保健所への届出が必要です。業種によっては、営業許可も必要になることに注意しましょう。

その際は、蜂蜜の品質や風味を保つため、保存する容器にも注目してみてください。

 

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