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2023年11月13日

【コラム】ウニの加工製品にはどんな種類がある?瓶詰めのウニの歴史についても紹介

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ウニの販売には、瓶が多く使用されています。なかでも、「瓶詰ウニ」として販売され出してからは100年以上の歴史があり、特に山口県の特産品として有名です。今回は、ウニの加工製品や瓶詰ウニの歴史について紹介します。

 

 

■ウニの加工の種類

 

高級食材として知られるウニですが、生ウニ以外にも加工されたウニを食す機会も多いのではないでしょうか。

ウニは、実にさまざまな方法で加工されています。ここでは、食卓に並ぶ機会のある一般的なウニを紹介します。

 

・生ウニ

生ウニと聞くと、まったく何も加工されていないウニをイメージする人も多いかもしれません。しかし、生ウニは水揚げして殻から取り出された後に最低限の加工がされています。

というのも、ウニは空気に触れただけで溶けてしまう性質があるためです。ウニとして食べられているのは生殖巣というとても繊細な組織であり、塩水やミョウバンを使ってウニの形を維持する必要があります。

すし屋などで、ウニ軍艦や海鮮丼として提供されているウニのほとんどは生ウニです。自分でウニを釣ったり漁師の知り合いからもらったりといった特別な機会がなければ、採れたての加工されていないウニを食べることはほぼできません。

 

・塩ウニ

生ウニに塩を振って水分を飛ばし、熟成させたものが塩ウニです。塩ウニが食べられるようになったのはごく最近のことで、生ウニよりおいしいと評価する人も少なくありません。

塩ウニの加工には、身崩れ防止を目的として、海水と同じ濃度の塩水が使用されます。これにウニを浸すため、本来のうまみが損なわれることがありません。

一方、定番のミョウバンを使用した加工方法は、ウニの見た目を美しく見せることに優れています。しかし、ミョウバン自体の特有の苦味を感じることもあるようです。

塩ウニは、ウニをよりおいしく味わいたい人に選ばれる傾向にあります。

 

・粒ウニ、練ウニ

粒ウニや練ウニは、塩ウニエチルアルコールや砂糖などを加えて熟成させたものです。アルコールを加えていることが大きな特徴で、塩ウニの進化系とも呼ばれています。

アルコールを加えることで得られる効果は、以下の2つです。

 

    アルコールの風味が加わって、まろやかな味わいになる

    塩にアルコールをプラスすることで保存期間を大幅に延長でき、常温や冷暗所でも半年程度の保管が可能になった

 

なお、粒感を残しているのが粒ウニ、練り潰してペースト状にしているのが練ウニです。

 

・ウニの販売にはガラス瓶が使われている

ウニの歴史は縄文時代にまでさかのぼりますが、現代のように瓶詰ウニが広まったのは、アルコール漬けが開発された明治時代以降です。東北地方では、生ウニを牛乳瓶に詰めて販売している地域もあります。

新鮮なウニの味わいを維持したまま長期保存するために、古くからガラス瓶が重宝されてきました。保存性に優れたガラス瓶がなければ、ウニの加工製品は今ほど出回っていなかったかもしれません。

 

 

■瓶詰ウニの歴史

 

以下では、日本人と切り離せないウニの歴史を紹介します。

 

・ウニはいつから食べられていた?

ウニは、縄文時代から食べられていたと言われています。縄文時代の遺跡、貝塚からウニと思われる殻が発掘されていることから、ほぼ間違いないと言えるでしょう。また、ウニが食べられていたことを正式に記録している書物として、西暦713年に出された「風土記」があります。このことから、ウニの歴史は古く、それほど日本人にとって身近な食材であったことがわかるでしょう。なお、世界最大のウニ消費国である日本のウニは、全体の80%が国産で、半数以上が北海道産です。

ウニは、世界規模ではあまりメジャーな食べものではありませんでしたが、近年では世界的な日本食ブームによって、海外でも徐々にウニが食べられるようになりました。さらに、漁獲量でも世界4位と高い順位の日本の良質なウニは、世界的な需要過多により、供給量が追いついていません。

 

・ウニの加工の歴史

現代のように、多くの人がウニを食べられるようになった要因は、加工技術の進歩です。ウニの塩漬けによる加工が初めて行われたのは1861~1862年の文明の頃で、庄屋である「久七」が考案したと伝えられています。

その後、1887年(明治20年)に山口県下関の六連島で誕生したのが粒ウニです。試行錯誤の末、アルコールによってウニのうまみを最大限に引き出すことが可能になりました。なかでも瓶詰ウニは、山口県の特産品として広く知られています。

 

 

■食用のウニの種類

 

ウニと一口にいっても種類はさまざまです。味わいや食感が異なるので、旬の時期や好みによっていろいろな種類を試してみましょう。

 

・エゾバフンウニ

エゾバフンウニは、身が鮮やかなオレンジ色をしています。緑色の殻に覆われていて、7~9月が旬です。

甘味が強く苦味も少ないので食べやすく、濃厚な味わいを楽しめるでしょう。日本近海で採れるウニの中で最もおいしいと言われており、エゾバフンウニの旬の時期を心待ちにしている人も少なくありません。

 

・キタムラサキウニ

キタムラサキウニはムラサキウニよりも一回りサイズが大きく、10cmほどもあります。殻はやや緑がかっており、9~11月が旬です。

キタムラサキウニの最大の魅力は、食べ応えのあるずっしりとした大ぶりな身です。身が崩れにくく、すしネタとしてよく用いられます。

口の中に入れるととろけ出すほどやわらかな食感で癖が少ないので、ウニが苦手な人でも食べやすいでしょう。

 

・バフンウニ

バフンウニの見た目はまるでたわしのようで、サイズはやや小ぶりです。身の色が特徴で、濃く鮮やかな黄色やオレンジ色に近い色をしています。

身は1~2cmほどしかないものの、深いコクがあり食べ応え十分です。

3~4月の春先が旬ですが、最近では漁獲量が減っているため、加工品も増えています。もし、生のバフンウニを見かけた場合は、ぜひ食べてみてください。

 

・ムラサキウニ

ムラサキウニは、太陽にかざすと濃い紫色であることが名前の由来です。身は黄色で、細かな色合いは産地によって異なります。西に行くほど身の色が濃くなる傾向にあるほか、味も産地によって微妙な違いが楽しめるでしょう。

旬の時期は6~8月と長いので、比較的手に入れやすいウニとも言えます。

 

・アカウニ

アカウニは東京湾よりも西の地域にも生息していて、日本以外では済州島でも確認されている貴重なウニです。身がしっかりしており、強い甘味と濃厚な味わいから、ウニ好きの人に好まれています。

ウニの中でも貴重な種類のため、見かけたらぜひ食べてみてください。

 

・シラヒゲウニ

シラヒゲウニの特徴は、白いトゲと赤褐色のトゲの2色が入り混じっていることです。奄美や沖縄では重要な食用種とされており、特に沖縄でウニといえばシラヒゲウニを指します。

一般的にはあまり知られていない種類なので、食べられる機会はほとんどないかもしれません。

 

 

■まとめ

ウニの歴史は古く、加工されて出回るようになったのは明治20年以降のことです。

生ウニ・塩ウニのように加工方法が進化したことで、採れたてに近い新鮮でおいしいウニを手軽に楽しめるようになりました。ガラス瓶は気温に左右されにくく密閉性が高いので、風味を損ねず長期の保存ができます。ウニの保存容器をお探しでしたら、ぜひ斎藤容器にお問い合わせください。豊富な種類を用意しているので、最適な保存容器が見つかるでしょう。

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