【コラム】パティシエとして開業するために必要な準備や費用とは?
パティシエとして開業するためには、保健所の許可や開業届の提出、物件探しなどの準備が必要です。また、開業にかかる費用も考えなくてはなりません。
今回の記事では、パティシエとして開業するための準備や、開業のメリットについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
まずは、開業するために準備すべきことを確認しましょう。
・保健所の許可
パティシエとして開業するためには、保健所が交付する営業許可証と食品衛生責任者の資格が必要です。
<営業許可証の種類>
お菓子に関する営業許可証は、主に次の3つがあげられます。
● 菓子製造業許可証:テイクアウト用お菓子の製造・販売
● 飲食店営業許可証:イートイン用の菓子と食事、飲料の製造・販売
● アイスクリーム類製造業許可証:テイクアウト用アイスクリーム類の製造・販売
このように、営業許可証にはさまざまな種類があり、製造物や提供形態によって取得すべき許可が異なります。
<営業許可の申請に必要な食品衛生責任者の資格>
菓子製造や飲食店の営業許可の申請には、施設ごとに1人の設置が定められている食品衛生責任者の資格が必要です。
食品衛生責任者の資格は、食品衛生責任者養成講習会を受講し、試験に合格すれば取得できます。ただし、専門学校などで製菓衛生師の国家資格を取得している場合は、講習が免除されるので、申請後すぐに食品衛生責任者の資格取得が可能です。
・開業届の提出
個人でお店を開業する場合は、個人事業主として税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出しましょう。未提出でもペナルティなどはありませんが、開業日から1か月以内の提出が推奨されています。また、法人として開業する場合は、法人登記をしたあと税務署に「法人設立届出書」の提出が必要です。
・物件探し
初期投資や固定費は営業を続けるうえで重要なポイントとなるため、家賃と売上のバランスに注意して物件を選びましょう。
駅近や交通の便がよいところは家賃も高くなりますが、客足は伸びる傾向にあるでしょう。反対に、アクセスが悪い物件の場合、家賃相場は抑えられますが、お客様の来店数が伸びません。
・設備を揃える
パティシエとして開業するにあたり、以下のような設備を揃えましょう。
● オーブン
● 冷蔵庫
● ミキサー
● ショーケース
● レジ
● 電話
● FAX
また、食品衛生法などの法令を遵守した設備設置でなければ営業許可が取得できないため、設備搬入の前に、不備がないか保健所へ確認しましょう。
・店の内装を作る
お店のコンセプトに合った店舗デザインになるよう、契約した物件の改装をしましょう。集客数や客単価をあげるためには、お店の外観や内装のよさも重要です。
内装を一からデザインしたい場合はスケルトン物件がおすすめですが、居抜き物件のほうが工事費用を抑えられる場合もあります。しかし、居抜き物件は電源や配管などの配置は変えられない場合が多いため、レイアウトに制限があるでしょう。
パティシエとして開業するには、さまざまな費用がかかります。開業する地域、店舗の形態、規模などによって変わりますが、開業資金の主な内訳は、以下の通りです。
● 物件取得費:約150万円
● 内装工事費:約300〜400万円
● 設備費用:約200万円
● 材料費:約50〜100万円
● 宣伝費:約50万円
● その他:100万円
パティシエとして開業するメリットを紹介します。
・オリジナリティを出せる
パティシエとして開業するメリットは、オリジナル商品が作れることです。デザインはもちろん、糖質を控えたスイーツや添加物を使わないお菓子など、材料にこだわることもできます。
自分にしかできないお菓子を作り、お客様に喜んでもらえることでやりがいを感じられるでしょう。
・小額投資で開業できる
パティシエは、少ない資金で開業できます。先述したように開業資金は1,000〜1,500万円程度かかりますが、自宅を改装して営業許可を取得したり、レンタルキッチンやお菓子屋さんの厨房を借りたりすれば、よりコストを抑えられるでしょう。
パティシエとして開業する際のポイントを紹介します。
・コンセプトやターゲットを決める
開業する際に最も大切なことは、お店のコンセプトやターゲットの設定です。
お店の軸となる考え方や概念であるコンセプトがしっかりしていれば、どんなお店にすればよいかが見えてきます。
コンセプトやターゲットを決める際は、どのような商品を作り、何が魅力なのか、他店にはない強みは何かなど、どうすればお客様が喜んでくれるのかを考えましょう。
・経営を勉強する
お店を長く続けるためには、経営の知識が必要です。
どんなに素晴らしい商品ができたとしても、集客や販売の知識がなければ売れません。また、コストや資金の管理ができなければ、お店の経営は安定しないでしょう。
・経験者からアドバイスをもらう
パティシエとして開業経験のある人が身近にいる場合は、アドバイスをもらいましょう。経験したからこそわかる、貴重な意見が聞けるはずです。知り合いに経験者がいない場合は、セミナーや開業塾などに参加する方法もあります。
パティシエとして開業する際、商品を入れる容器にもこだわることで、店舗のコンセプトをより確立できます。競合店舗との差別化を図り、末永く愛され続ける店舗を目指しましょう。また、容器は中身を保護するだけでなく、見た目を整え商品の価値を高めてくれます。
そこで、この章ではスイーツにぴったりなおすすめの容器を紹介します。
・デリシャス275
上部のくびれとストライプ模様が特徴的な容器です。ツイスト式の蓋がついているため、中身が漏れる心配がなく、パフェのようなジャースイーツにぴったりです。
容量(ml)/OF | 275 |
重量(g) | 170 |
幅・直径(mm) | 66.2×67.7 |
高さ(mm) | 120 |
キャップ | 53ツイスト |
入数 | 60 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・MSカップ100
透明の蓋がついた寸胴型の容器です。手のひらに収まるくらいの大きさで、握りやすいようにくびれがついており、プリンやゼリーにおすすめです。
容量(ml)/OF | 133 |
重量(g) | 100 |
幅・直径(mm) | 56 |
高さ(mm) | 75 |
キャップ | 55φ |
入数 | 80 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・SSデザート90
プラスチックの白っぽい蓋がついた、牛乳瓶のような容器です。レトロなかわいらしさのあるデザインで、ギフトとしても喜ばれるでしょう。
容量(ml)/OF | 105 |
重量(g) | 118.5 |
幅・直径(mm) | 55 |
高さ(mm) | 75 |
キャップ | 52φ |
入数 | 70 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・Sフレッシュ180ST
六角形の形をした高さのある容器です。ツイスト式の蓋は金色で、アンティーク感があります。スイーツコンポートやお団子、パフェなど用途はさまざまです。
容量(ml)/OF | 195 |
重量(g) | 197 |
幅・直径(mm) | 46.3×50 |
高さ(mm) | 164 |
キャップ | 43ツイスト |
入数 | 35 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
※商品のスペックの寸法・入数は本体の値でキャップは含みません。
※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。
※OF(オーバーフロー):容器の口元まで水を入れた満容量のことです。
パティシエとして開業するためには、営業許可の申請や開業届の提出のほか、店舗の設備や内装の工事などさまざまな準備が必要です。なかでも、お店の軸となるコンセプトを決めることはとても大切と言えるでしょう。お客様のことを常に考え、提供する商品や容器に細部までこだわることで、長く愛される店舗を目指してください。