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2022年12月12日

【コラム】飲料用ペットボトルの形状やサイズの違いにはどんなものがある? それぞれの特徴について解説

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飲料用ペットボトルには、形状やサイズにさまざまな違いがあることをご存じでしょうか。それぞれの特徴を把握しておくことで、スムーズに商品開発を進めることが可能です。今回は、飲料用ペットボトルの形状やサイズの違いについて解説します。

 

■飲料用ペットボトルの種類

ペットボトルにはさまざまな種類があり、内容物によって使い分けられています。
以下でペットボトルの種類や充填(じゅうてん)方法、容器に求められる性質などを見ていきましょう。

 

・耐圧用ペットボトル

耐圧用ペットボトルの特徴は、以下の通りです。

<外見上の特徴>

耐圧用ペットボトルは炭酸系飲料に用いられるため、底部は炭酸ガスの内圧を均等に受けられる花弁型(ペタロイド型)です。
透明の口部には、キャップを開けた際に炭酸ガスが抜けるように縦の溝があります。

<充填方法>

炭酸系飲料を、5°C前後の低温で充填・密封します。

<容器に求められる性能>

内圧が発生するため、容器が変形・転倒しない耐圧性が求められます。

<主な内容物>

耐圧用ペットボトルを使用する主な内容物は、コーラやサイダー、炭酸水などの炭酸系飲料です。

 

・耐熱圧用ペットボトル

耐熱圧用ペットボトルの特徴は、以下の通りです。

<外見上の特徴>

外見は耐圧用ペットボトルと同様、底部が花弁型(ペタロイド型)です。
口部は白色で、耐熱性があります。

<充填方法>

5°C度前後の低温で充填して密封をし、65°C度前後の温水シャワーで熱殺菌します。

<容器に求められる性能>

乳成分や果汁などは微生物が増殖しやすく、充填後に熱殺菌が行われます。
そのため、炭酸ガスへの耐圧性と熱殺菌への耐熱性が必要です。

<主な内容物>

耐熱圧用ペットボトルを使用する主な内容物は、果汁入り炭酸飲料や乳性炭酸飲料です。

・耐熱用ペットボトル

耐熱用ペットボトルの特徴は、以下の通りです。

<外見上の特徴>

内容物の熱で容器が変形しないよう、胴部には凹凸加工(減圧吸収パネル)が施されています。
口部は耐熱性のある白色で、底部の形は凹型です。

85°C度前後の高温の内容物を充填後、キャップを閉めて密封・冷却します。

<容器に求められる性能>

一度内容物を高温で殺菌処理してから冷却されるため、耐熱性と冷却後の負圧への耐圧性が求められます。

<主な内容物>

耐熱用ペットボトルを使用する主な内容物は、お茶や果汁飲料などです。

 

・無菌充填用ペットボトル

無菌充填用ペットボトルの特徴は、以下の通りです。

<外見上の特徴>

無菌充填用ペットボトルには、炭酸ガスが含まれている内容物や高温の内容物を充填しません。
薄くてやわらかい素材を使用できるため、材料が少なく済み、運搬の際に軽い点もメリットと言えます。
なお、口部の色は透明で、底部の形は凹型です。

<充填方法>

殺菌したペットボトルに殺菌済みの内容物を常温で充填し、キャップを取り付けて密封します。

<容器に求められる性能>

特に耐熱性や耐圧性などの性能は求められません。

<主な内容物>

無菌充填用ペットボトルを使用する主な内容物は、ミルク入りコーヒー飲料や紅茶飲料、ミネラルウォーター、スポーツドリンクなどです。

 

■飲料用ペットボトルの形状の違いについて

飲料用ペットボトルの形状には、炭酸飲料に使用される「丸型」と、温かい内容物を注ぐ際に使用される「角型」があります。
以下でそれぞれの特徴や構造を詳しく見ていきましょう。

 

・丸型

丸型のペットボトルは、炭酸飲料を入れた際に発生する内圧を容器に均等にかけることができます。ペットボトル内部からの圧力に強く、変形しにくいのが特徴です。
最近では、デザイン性の高い球体ボトルも登場しています。

・角型

丸型のペットボトルが内圧に強い一方で、角型は外部からの圧力に強い特徴があります。
表面に施されている凹凸加工(減圧吸収パネル)でたくさん角を作ることで、圧力を押さえる仕組みです。

 

■飲料用ペットボトルのサイズの違いについて

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飲料用ペットボトルにはサイズの規格がなく、メーカーによって異なります。
以下では、お手軽な300mlから4〜5Lの飲料用ペットボトルの特徴を詳しく解説します。

 

・300~330mlサイズ

300〜330mlサイズの飲料用ペットボトルは、持ち運びがしやすく、ちょっとした水分補給に最適な容量です。
軽量かつコンパクトで、小さなカバンであったり多くの荷物を持っていたりする場合でも邪魔になりません。小さな子どもでも問題なく持ち運びできます。
それに加えて、飲み切りサイズであるため、温かい飲料を最後までおいしく飲めるのもメリットです。

・500~550mlサイズ

500〜550mlサイズの飲料用ペットボトルは、コンビニやスーパー、自動販売機などでよく見かけるサイズです。お茶やジュース、コーヒーなど、幅広い飲みものに使用されています。
スポーツ中や夏場など、十分な水分補給をしたい場合に最適な容量ですが、一度では飲みきれないことが多いため、温かい飲料の充填にはあまり向いていません。

・750mlサイズ

750mlサイズの飲料用ペットボトルは、容量と持ち運びやすさが両立した容量です。
スポーツをする際や猛暑が続く夏場など、水分補給が多く必要な場面に適しています。
そのため、以前はお茶や水など水分補給に適した飲料が多い傾向にありました。しかし最近では、炭酸飲料やお酒などの容器として使用するメーカーも増えています。

・1Lサイズ

1Lサイズの飲料用ペットボトルは、一人暮らしの人や少人数でシェアする際に重宝されているサイズです。
特に最近では、増加した在宅勤務の影響で需要が伸びており、それに合わせて1Lサイズの飲料用ペットボトルを導入し始めるメーカーも増えています。

・2Lサイズ

2Lサイズの飲料用ペットボトルは、大人数で飲むことを目的にしたサイズです。
高さは約30cmで、つかみやすいように容器の真ん中部分がへこんでいるタイプが多い傾向にあります。
重量があり、持ち運びがしにくい点がデメリットではありますが、消費が多い場合に便利なサイズと言えるでしょう。

・4~5Lサイズ

高さ35cmを超える4〜5Lサイズの飲料用ペットボトルは、飲料用ペットボトルとしては最大の容量です。
持ち運びやすいように取っ手がついているタイプもありますが、一般家庭用の冷蔵庫で保管するのは難しいでしょう。そのため、主にアルコール類や業務用の調味料などの保管に使用されます。

 

■まとめ

ペットボトルにはさまざまな種類があり、内容物によって使い分けられています。 炭酸系飲料の場合は、耐圧用と耐熱圧用のペットボトルが使用され、非炭酸系飲料の場合は、耐熱用と無菌充填用のペットボトルが使用されます。
また、形状やサイズは内容物や使用シーンに適しているものを選びましょう。
斎藤容器では、市場分析から企画・デザイン、販売促進までをワンストップでサポートいたします。全工程で得た経験とノウハウを生かし、次期商品開発を行うことも可能です。
最適なプラスチックボトルをお探しの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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