【コラム】プラスチックの化粧品容器にはどんな形状や仕様がある?
化粧品の容器にはプラスチックが使われることも珍しくありませんが、その形状や仕様にはいくつか種類があります。内容物によって使用方法や形状は異なるため、商品化の際には適した容器を選ばなければなりません。今回は、プラスチックの化粧品容器について紹介します。
容器は商品を保護する役割だけではなく、消費者の購買欲向上につなげる役割もあります。
そのため、中身や使い勝手などだけではなく、商品のターゲットやコンセプトに合ったものを選ぶことも大切です。
以下では、プラスチックの化粧品容器でよく使用される形状を4つ紹介します。
ボトル容器は、シャンプーや化粧水、美容液などの保管に向いている容器です。
狭い口部と細長い形が特徴的で、スリムな形状のものが多い傾向にあります。スペースを取らないので陳列しやすいことに加えて、消費者が購入後に管理・収納しやすいのも大きなメリットです。
ポンプ式のキャップが付いているものであれば、片手で中身を取り出せるため、利便性にも優れています。
チューブ容器は、容器の外側を指で押して中身を取り出すタイプの容器です。
軽量でコンパクトサイズのものが多いことに加えて口部が狭く、空気や指に触れる箇所が限定的であるため、以下で解説するジャー容器に比べて衛生的で使いやすい特徴があります。
また、容量が減ってくると徐々に容器が凹んでいき、容器に触れて減り具合を把握できるのもチューブ容器のメリットです。
その他、クリームやジェルなど、粘度の高い中身の保管に向いています。
ジャー容器はチューブ容器同様、粘度の高い中身の保管に向いています。
口部が大きく、同封のスパチュラもしくは直接指で中身を取り出して使用するのが一般的です。
チューブ容器よりも口部が広い分、空気に触れたりほこりが入ったりしやすい欠点があるものの、見た目に高級感があります。パッケージにこだわりたい際や価格帯の高い化粧品の保管におすすめの容器です。
マスカラ容器は名前の通り、マスカラやまつげ美容液などに使用されることが多い容器です。
軽量かつコンパクトなサイズで、持ち運びしやすいメリットがあります。
マスカラ容器のキャップにはブラシが付いており、形状はストレートタイプやアーチタイプ、コームタイプなどさまざまです。素材もストレートタイプや中空タイプ、クリンプタイプなどの種類があるため、マスカラ容器を選ぶ際は容器自体だけではなく、ブラシの形状や素材にも着目しましょう。
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プラスチックの化粧品容器は、使い勝手や商品イメージ・価値などにつながるポイントです。以下では、プラスチックの化粧品容器の主な仕様を5つ紹介します。
ポンプ容器は、上からポンプを押して中身を出すタイプの容器です。
容器代に加えてポンプ代がかかり、他の仕様に比べると少々コストがかかる傾向にあります。
しかし、シャンプーや化粧水、乳液など幅広い化粧品に使用できるうえ、容器を置いた状態で中身を取り出せるため、大変便利です。
よって、利便性や容量の大きさにこだわりたい場合に向いています。
スプレー容器の仕組みはポンプ容器とほぼ同じですが、ポンプ容器よりも軽量でコンパクトなものが多い傾向にあります。
ノズルにキャップが付いているものが多く、衛生的に保てるのがメリットです。
化粧水やネイルオイルなど、粘度の低い化粧品に向いています。
中栓容器は、中身の出方を調整するための樹脂製の栓が口元にはめられている容器です。
化粧水や乳液などの化粧品に使用されることが多く、粘度によって中栓の穴の大きさを変えられます。
中身を取り出す前に容器をひっくり返して振る必要があり、便利さには劣りますが、製造コストを抑えられるのがメリットです。
スポイト容器は、キャップに付いているスポイトで中身を吸い取って使用する容器です。
セラムや美容液、エッセンシャルオイルなど、粘度の低い中身の保管に向いています。
少々利便さには欠けますが高級感があり、商品の魅力を高めることに長けています。
エアレス容器は、真空状態を利用して中身を出すポンプ型の密閉容器です。
ボトルタイプとチューブタイプがあり、どちらも容器の中に空気が入らないため、中身を新鮮に保てるメリットがあります。酸化しやすいオイルや美容液などの保管に最適ですが、他の容器よりも少々コストがかかります。
部品が特殊で、使用する部品数も比較的多い傾向にあるため、予算や商品価格と照らし合わせて導入を検討しましょう。
以下では、斎藤容器がおすすめするプラスチックの化粧品容器を3つ紹介します。
「ER-PET-150」は、化粧水や乳液、美容液のほか、クレンジングなどの幅広い化粧品に使用できる容器です。
材質には耐熱性と耐薬品性、耐水性に優れたPET(ポリエチレンテレフタレート)を使用しているため、変形や変色などを防げます。スリムなタイプで持ち運びがしやすいのも大きなメリットです。
キャップは、平キャップの「EX-L」や「ER-L」、ヒンジキャップの「ERヒンジM3φ」、ポンプ式キャップの「Z-1000-C001」などから自由にお選びいただけます。
容量(ml)/NET | 150 |
幅・直径(mm) | 48.5 |
高さ(mm) | 146.02 |
キャップ | ER-L |
材質/色 | PET/ナチュラル |
用途 | 化粧水・乳液・美容液・クレンジング など |
「ER-PP-50」は、容量50mlのジャー容器です。
材質には耐薬品性や強度に優れたPP(ポリプロピレン)を使用しており、中身や衝撃による容器の変形や変色、欠けなどを防げます。
保湿クリームやリップバーム、整髪用ワックスなど、粘度の高い化粧品の保管に最適です。
容量(ml)/NET | 50 |
幅・直径(mm) | 63.2 |
高さ(mm) | 53.8 |
キャップ | ER-C.PPS |
材質/色 | PP/白 |
用途 | クリーム・ジェル・ヘアワックス など |
「カレイド50」は「ER-PET-150」と同様、化粧水や乳液、美容液、クレンジングなど、幅広い化粧品に使用できます。
ポンプ式であるため、常に適量を取り出すことが可能です。また、PETならではの高い透明性が特徴で、残量が把握しやすいでしょう。
キャップはプラスチック製の他に金属カバーもお選びいただけるため、高級感を演出することが可能です。
容量(ml)/NET | 50 |
幅・直径(mm) | 63.2 |
高さ(mm) | 31.9 |
キャップ | Z‐200‐C024金属カバー |
材質/色 | PET/トーメイ |
用途 | 化粧水・乳液・美容液 など |
※商品のスペックの寸法は本体の値でキャップは含みません。
※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。
※NET(ネット):正味容量のことです。
プラスチック化粧品容器には、さまざまな形状や仕様のものがあり、それぞれ適している中身や使い勝手、製造コストなどが異なります。加えて、容器は商品として販売する化粧品の顔にもなるため、化粧品容器は商品のターゲットやコンセプトに合ったものを選びましょう。
斎藤容器ではプラスチックの化粧品容器を多数取り扱っており、また商品価値を高めるパッケージのデザインもご提案可能です。
プラスチックの化粧品容器をお探しの方は、ぜひ弊社の製品・サービスをご検討ください。