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2025年04月21日

【コラム】町おこしの成功事例を紹介!6次産業化に挑戦する際のコツや注意点を解説"

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地域密着型の事業を行う企業や組織を中心に、町おこしへ取り組む企業も多くなりました。一方で、現在町おこしへの挑戦を検討しているものの、「町おこしは聞いたことはあるが詳しく知らない」「近年町おこしが下火になっており、成功するか不安」といった悩みを持つ方もいるかもしれません。

 

今回の記事では、町おこしの概要や町おこしが成功する事例、近年流行っている6次産業化について詳しく解説します。

       

                                  

■町おこしとは

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町おこしとは、地域の人口の増加や地域社会の経済の活性化などを目的に行う取り組み全般を指します。まちおこしや街おこしと表記されるほか、町以外の村おこし、地域おこしといった呼び方もあります。

 

町おこしは、商工会や農協などの地元の組織や団体、地域住民が中心となって取り組まれることが多いです。

 

町おこしが注目されている背景には、少子高齢化による労働人口不足や、都市部への人口流出があります。特に地方や過疎地域は、若年人口の減少と老年人口の増加を課題としている自治体も多くなっています。地域の人口や働き手が減少することで、以下のような問題が発生します。

 

・小売、飲食、娯楽、医療などの生活関連サービスの縮小

・経済活動や産業活動の規模の縮小

・地方公共団体の税収入減少に伴う行政サービスの水準低下

・電車の本数減少、バスの撤退などの公共交通の縮小、撤退

・空き家や店舗の増加による治安の悪化

・町内会、自治会、消防団の縮小、消滅などの地域コミュニティの機能低下

 

将来的に、消滅する可能性のある自治体も存在しています。

 

町おこしは町や村、地域の活気を取り戻し、人口減少や人口の流出を防ぐために、さまざまな取り組みが行われています。

2014年に「まち・ひと・しごと創生本部事務局」が発足し、地方創生への取り組みが推進されるようになってから、より町おこしは注目を浴びるようになりました。

 


■町おこしにおける6次産業化とは

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6次産業化とは、1次・2次・3次それぞれの産業を融合し、新しい産業を形成する取り組みのことです。具体的には、1次産業者である生産者が、2次産業である加工、3次産業である流通・販売も担い、多角的な経営を行うことを指します。

例えば農家が、自分で作った農作物を惣菜に加工して道の駅などで販売する、農作物を使ったメニューを調理してレストランで提供する、といった取り組みが6次産業化に当たります。

 

6次産業は、1次×2次×3次=6次産業と呼ばれ、それぞれの産業を掛け合わせることで新たな価値を創造することを意味しています。

 

6次産業化を行うことで、以下のようなメリットが得られます。

・1次産業では得られない所得の向上

・価格変動が少ないため収入が安定する

・閑散期を加工業務に当てるなどの雇用の創出

・地域資源を事業に利用できる

・風土や文化、伝統などの持続的な保全が可能になる

・地域全体のブランド化による観光客の増加や地域の活性化

 

第1次産業の成長や地域経済の活性化などを目的に、農林水産省によって「6次産業化」が推進されています。6次産業化を推進するための、給付金の支給などの支援も多く行われるようになりました。

かつて町おこしといえば、祭りやイベントの開催、地域名産品のPRなどを中心とした取り組みが多くありましたが、近年では6次産業化を町おこしの取り組みとして活用する企業や事業者、自治体も増加しています。

 

 

■6次産業化の主な事例

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6次産業化は町おこしの取り組みとして活用されることも多くなりました。具体的な6次産業化の事例について紹介します。


生産品のブランド化

農作物や伝統工芸品といった地域の生産品のブランド化は、6次産業化の代表的な取り組みです。例えば有機栽培技術などを取り入れ、認証を受けた農作物をブランド化し、道の駅などで販売する方法があります。

ブランド化した生産品や地域の食材を加工して販売、または調理して提供する農家レストランや農家カフェの取り組みを行う生産者もいます。農家レストランや農家カフェには、農家体験のできる農場や、農作物を購入できる直売所を併設しているところも多いです。

農家レストランや農家カフェ、生産品のブランド化といった取り組みを総称し、「地域複合アグリビジネス」と呼ばれています。


店舗・インターネット販売

生産物を使った加工品を開発・製造し、実店舗やインターネットで販売する方法です。実店舗は、地域の道の駅やアンテナショップなどが活用されています。時と場所を選ばずに販売ができるECサイトを開設する生産者もいます。

店舗やインターネットで販売されるのは、前述のブランド化した生産品や、品質にこだわった加工品などです。規格外となってしまった生産品を加工することで、有効活用しているケースもあります。


農家民泊

農家民泊とは、農家の住居を宿泊施設として提供する取り組みです。農家民泊では、その農家が生産している農産物を使った料理が提供されたり、農地を使った農業体験ができたりと、農家の生活を体験できる取り組みも提供されています。

なお、農家民泊は宿泊料を徴収しない非営利の取り組みであり、町おこしでも多く活用されています。似ている言葉である「農家民宿」とは、宿泊料を徴収する営利目的でのサービスです。

 


■6次産業化する際に知っておくべきこ

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町おこしに伴う6次産業化を目指すためには、産業化に必要となる知識や資金など、知っておくべきことが多くあります。6次産業化の際に覚えておきたいポイントを、順に解説します。

 

専門的な知識

6次産業化を実現するには、生産の技術や知識、経験のほかにも、加工や流通、販売に関する専門的な知識が必要です。例えば、農作物の生産は可能でも加工方法が分からない、売り方が分からない、といったことで多くの在庫を抱えてしまうことになります。

 

6次産業化を目指す生産者へのサポートを行っている、「6次産業化サポートセンター」を利用する方法も有効です。6次産業化に関する幅広い相談ができるほか、以下のようなサポートを提供しています。

・商品開発への相談指導

・経営相談や指導

・マーケティングに関する相談や指導、アドバイス

・事業計画作成

・6次産業化プランナーの派遣

 

6次産業化サポートセンターは全国に設置されています。

 

 

徹底的な衛生管理

生産品を使った食品加工には徹底した衛生管理が求められます。衛生管理への適切な取り組みを行わないと、食中毒をはじめとした食品事故が発生してしまうおそれがあります。食品事故を起こすことで、信頼の損失や事業存続の危機といった、悪影響に発展します。

衛生管理への知識や取り組みを行うためには、「6次産業化プランナー」のサポートを受ける方法があります。6次産業化プランナーは、加工や流通、衛生管理といった6次産業化に関わる幅広い分野のプロフェッショナルです。衛生管理を含めた6次産業化への取り組みについての相談ができるほか、成功に導くアドバイスも受けられます。

 

多額の投資資金

6次産業化に伴う商品開発やパッケージデザイン、設備、衛生管理、マーケティングへの投資といった、多額の初期費用が発生します。

多額の投資資金を自己資金で準備できない場合には、出資者を募ったり、補助金や助成金を利用したりする方法があります。

例えば、認定事業者になると6次産業化推進に関わる補助金・助成金が受けられます。認定事業者になるには、6次産業化法・地産地消法に基づく「総合化事業計画」の作成を行い、認定を受けることが必要です。

 


■まとめ

町おこしの概要や町おこしの取り組みとして行われている6次産業化について解説しました。6次産業化を町おこしとして取り入れることで、地域が持つさまざまな課題解決につながります。新しい商品開発や販路の確保などを行い、6次産業化を目指しましょう。

 

町おこしや6次産業化に伴う商品開発やマーケティングでお困りの際には、斎藤容器にご相談ください。6次産業化に伴う商品開発や加工品について、名産品や地域の魅力を伝えられるパッケージデザインの提案が可能です。また、デザインの後のマーケティング施策までワンストップでのサポートを提供していますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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