【コラム】果実酒に最適な瓶の形状は?使う前に必要な準備も紹介
梅酒や季節のフルーツを使ったお酒など、おいしい果実酒作りに欠かせないのが「果実酒瓶」です。同じ果実酒瓶でも、口の広さや蓋の形状によって使い勝手が違います。そこで本記事では、果実酒に最適な瓶の形状や、果実酒作りにおすすめの瓶の種類を紹介します。
果実酒作りにぴったりなのは、以下の3つの特徴に当てはまる瓶です。
● 口が広い
● 蓋がしっかりと閉まる
● 吊り手が付いている
おいしい果実酒作りには、作ったお酒を保存する瓶選びも大切です。持ち運びや果実の出し入れのことも考えると、口が広く、吊り手があって蓋がしっかりと閉まるような瓶がおすすめです。
まずは口が広い「広口瓶」を選びましょう。広口瓶は、果実の出し入れがしやすく、砂糖に漬け込むときに便利です。
また瓶の口が広いと、後で水洗いするときに中まで手が入るため、お手入れも簡単というメリットがあります。
蓋がしっかりと閉まる
次に瓶の密閉性が高く、蓋がしっかりと閉まるものを選びましょう。瓶を移動させるときや、うっかり転倒させたときに中身がこぼれません。
また、蓋の隙間から空気が入り、果実酒が劣化するリスクを抑えられます。果実酒用の瓶の中には内蓋が付いたものもあるため、密閉性を重視する場合は内蓋のあるものを選んでください。
ただし、完全に密封された瓶を選ぶと、発酵過程で生じるガスを外に逃がせず、瓶内部の圧力が高まってしまいます。密閉性が高い瓶で果実酒を作る場合は、ガス抜き用の空気孔(通気孔)があるかどうかを確認しましょう。
最後に吊り手が付いている瓶であれば、作った果実酒を簡単に持ち運べます。吊り手をしっかりと持って持ち運びができるため、瓶を落として割れてしまう事態を防止できます。
こうした3つの特徴を持つ瓶を選ぶと、果実酒作りの際に便利です。
果実酒用の瓶を使う前に必要な準備
お酒作りを始める前に必要なのが、果実酒用の瓶の消毒です。消毒しないまま果実酒を作り始めると、瓶の中で雑菌が繁殖したり、カビが生えたりする恐れがあります。なお、果実酒瓶の種類によって、適した消毒方法は異なります。
ここでは、果実酒瓶の煮沸(しゃふつ)消毒、アルコール消毒のやり方を簡単に解説します。
使う前に消毒しておくことが大切
果実酒作りでは、果実や砂糖などを瓶に入れ、漬け込んでから数カ月の時間をかけて熟成させていきます。この発酵過程で気を付けたいのが、雑菌やカビの繁殖です。
雑菌やカビが繁殖する原因の一つが、瓶に付着した汚れです。安全な果実酒作りのために、事前に瓶をよく水洗いし、消毒を行いましょう。果実酒瓶の消毒方法には、煮沸消毒とアルコール消毒の2種類があります。
煮沸消毒とは、大きな鍋などに瓶本体を入れ、熱湯の力で菌を殺菌する方法です。
煮沸消毒の手順は以下のとおりです。
ただし、果実酒用の瓶によっては、煮沸消毒に対応していないものもあるため、事前に確認が必要です。対応していない瓶で煮沸消毒を行うと、瓶が割れたり、熱で変形したりしてしまう恐れがあります。不安な方は、メーカーのホームページなどで煮沸消毒の可否を確認してください。
煮沸消毒に対応していない瓶を使う場合は、食品用の消毒アルコールで菌を殺菌する方法もあります。瓶全体が入るサイズの鍋がないご家庭にもおすすめの方法です。
アルコール消毒の手順は以下のとおりです。
消毒に使用するのは、アルコール度数が35度以上のものがおすすめです。食品用消毒アルコールが手元にない場合は、果実酒に使うホワイトリカーで代用することもできます。
アルコールを使った方法なら、非耐熱性のガラス瓶やプラスチック製の瓶でも消毒が可能です。果実酒瓶の種類に合わせて消毒方法を選びましょう。
果実酒作りで大切なのが、用途に合った瓶を選ぶことです。持ち運びや果実の出し入れのことも考えて、口が広く、吊り手があって蓋がしっかりと閉まる広口瓶を選びましょう。