【コラム】ガラス瓶の印刷方法は?効果やメリットを徹底解説
ガラス瓶は印刷加工をすることで、さらにデザインの幅を広げられます。会社や商品のロゴはもちろん、イラストやグラデーションなどを印刷し、自社だけのオリジナルデザインにすることが可能です。
本記事では、ガラス瓶の主な印刷方法の特徴やガラス瓶に印刷・加工を施す効果・メリット、ガラス瓶に印刷できるものについて詳しく解説します。
ガラス瓶に使われている印刷・加工方法は、大きく分けて4つあります。
印刷方法 | 特徴 |
シルクスクリーン印刷 | インクの種類が豊富で、さまざまなデザインを実現できる |
フロスト加工 | 曇りガラスのようなマットな質感にできる |
インクジェット印刷 | ガラス表面に使用期限やロット番号などを入れられる |
箔押し印刷 | 表面に金や銀色などの箔を密着させる方法で、高級感の演出などに使われる |
そのほかにも塗装・印刷などがあります。
シルクスクリーン印刷
シルクスクリーン印刷は、一般的に使われる印刷方法の一つです。インクを浸透させたスクリーンを作成し、瓶の表面に焼き付けることで印刷加工を行います。ガラス表面だけでなく、金属やプラスチックなど、さまざまな素材に対応可能な印刷方法です。
ガラス瓶にシルクスクリーン印刷を行うと、ガラス表面に厚塗りしたような凹凸感のある仕上がりになります。シルクスクリーン印刷は、インクの種類が豊富なため、さまざまな色やデザインを実現できるのもメリットです。
フロスト加工
フロスト加工は、フロスト塗装とも言われ、ガラス表面をマットな質感に変える方法です。フッ素化合物によってガラス表面を侵食し、目に見えない凹凸を付けることで表面を加工します。
フロスト加工を施せば、曇りガラスやすりガラスのような独特の風合いを演出し、高級感のある商品展開が可能です。またガラス瓶を手に取ったときの手触りも心地よく、加工方法によっては人肌のような温もりが感じられます。
インクジェット印刷
インクジェット印刷は、ガラス表面にインクを噴射し、直接吹き付ける方法です。主に内容物の使用期限やロット番号など、文字を印刷するために使われています。
インクジェット印刷は、一般的な印刷会社でも使われている印刷方法です。しかし、ガラス表面への印刷は通常の印刷会社では対応できないこともあります。ガラス瓶へのインクジェット印刷を希望する場合は、問い合わせの際に確認してください。
箔押し印刷
ガラス瓶への箔押しはホットプロセスといい、シルク印刷をした上に箔押しする加工方法です。箔押し印刷は、ホットスタンプ印刷とも呼ばれ、ガラス表面に金や銀などの箔押しをする方法です。主に会社や商品のロゴマークを箔押し印刷し、高級感を演出するために使われます。
こうした印刷方法は、食品瓶・化粧瓶といった瓶の種類や、内容物の充填条件によっては利用できない場合があります。ガラス瓶の使用用途によって、適したインクや印刷方法の条件が異なるため、印刷加工を依頼する際にご相談ください。
ガラス瓶の印刷加工を行うことによる効果やメリットは3つあります。
● オリジナリティを出せる
● 高級感を演出できる
● 商品の認知度を高められる
オリジナリティを出せる
ガラス瓶の印刷加工を行う一つ目のメリットは、自社だけのデザインにより、オリジナリティを出せる点です。ガラス瓶に印刷加工を施すことで、商品のイメージアップや競合他社の商品との差別化につながります。
高級感を演出できる
ガラス瓶の印刷加工を行う2つ目のメリットは、通常のガラス瓶をそのまま使用する場合と比べて、高級感を演出できる点です。
例えば、金や銀などの箔押し印刷や、すりガラスのような風合いを演出するフロスト加工によって、思わず手に取ってみたいと感じるようなオシャレ感を出すことができます。
商品の認知度を高められる
ガラス瓶の印刷加工を行う3つ目のメリットは、商品の認知度やブランドイメージを高められる点です。
自社の商品を手に取ってもらうためには、消費者の印象に残るようなデザインが欠かせません。ガラス瓶の印刷加工なら、金や銀に輝くロゴマークや、色鮮やかなグラデーション、陶磁器調・パール調の着色加工など、思わず目を奪われるようなデザインを実現可能です。
オシャレな瓶をデザインすれば、瓶そのものへのファンが生まれ、口コミが広がるかもしれません。ガラス瓶の印刷加工によって、商品の認知度アップや新たなファンの獲得が期待できます。
ガラス瓶に印刷できるものは以下の3点です。
会社や商品のロゴ
イラストや模様
使用上の注意事項
会社や商品のロゴ
まずは、ガラス瓶に会社や商品のロゴを印刷することが可能です。よく使われるデザインとして、ガラス瓶にロゴマークのみを印刷し、ガラス素材の透明感を活かすようなパターンが挙げられます。
ガラス瓶のロゴデザインに使われるのは、主にシルクスクリーン印刷や箔押し印刷などの印刷方法です。金箔や銀箔で高級感を演出したい場合は箔押し印刷、オリジナリティのあるデザインを実現したい場合はシルクスクリーン印刷が向いています。
またガラス瓶の場合、パッド印刷と呼ばれる印刷方法もおすすめです。パッド印刷とは、シリコン製のパッドを作成し、ガラス表面に圧着させる印刷方法です。広範囲への印刷には向いていませんが、ロゴマークなどのワンポイントのデザインには適しています。印刷方式の仕組み上、複雑な形状のガラス表面や瓶のキャップにも対応できるため、オリジナル容器を制作したい場合はパッド印刷も検討しましょう。
イラストや模様
ガラス瓶にイラストや模様を印刷することも可能です。商品の写真やイメージ画像はもちろん、塗料をガラス表面に吹きつけることで、色鮮やかなグラデーションや陶磁器調・パール調の着色加工も実現できます。
ガラス表面への印刷となると、「インクがにじむのでは?」「写真やイラストがぼやけるのでは?」という疑問を感じるかもしれません。印刷方法によっては、にじんだりぼやけたりすることなく、写真やイラストをそのままガラス表面に印刷できます。例えば、写真やイラストを紙に印刷し、その紙をガラス表面に圧着させる転写印刷が一例です。
ガラス瓶にイラストや模様を印刷して、印象に残るデザインにしましょう。
使用上の注意事項
ガラス瓶の内容物によっては、容器に表示しなければならない情報が決まっています。一例を挙げると、以下のような情報です。
商品の成分
賞味期限・消費期限
製造販売元の名称・住所
ロット番号
その他の使用上の注意事項など
例えば、化粧品を充填する瓶の場合、薬機法(旧薬事法)によって消費者に表示しなければならない情報が定められています。内容物に関連した法令を確認して、必要な情報の抜けや漏れがないように印刷しましょう。
商品の使用期限やロット番号などを印刷する場合は、インクジェット印刷がおすすめです。ただし、ガラス瓶の種類や形状によって利用できる印刷方法が異なるため、まずは問い合わせの際にご相談ください。
ガラス瓶は印刷加工を施すことで、さらにデザイン性を高められます。
ガラス表面をマットな質感にしたり、金や銀などの箔押しで高級感を演出したりと、ガラス瓶のデザインの可能性を広げられます。ガラス瓶の印刷加工によって、商品のイメージアップを図りましょう。
ガラス瓶の使用用途によっては、利用できない印刷方法もあるため、まずは担当者にご相談ください。ガラス瓶の種類や充填条件などを考慮し、適したインクや印刷方法を選定します。