【コラム】フロスト加工されたガラスの特徴とは?利用シーンやメリットについても詳しく解説
フロスト加工されたガラスは独特の風合いがあり、人気があります。商品への使用を検討する際には、特徴やメリットとデメリットについてしっかりと把握しておきましょう。
今回は、フロスト加工されたガラスの特徴を紹介します。
まずはフロスト加工がどのようなものか、フロスト加工されたガラスについて簡単に紹介させていただきます。
・フロスト加工とは
フロストとは「frost(霜・氷結)」のことで、名前の通り、フロスト加工は透明度が高いガラスの表面に砂を吹き付けて、半透明にした加工です。ガラス表面に傷をつけた後に薬剤で加工するため、すりガラスに似たような見た目をしていますが、すりガラスに比べると透明度の高さに特徴があります。ただし、水にぬれても透けないので、戸棚やシャワールーム・浴室のガラスとしても用いることが可能です。
・フロスト加工されたガラスの特徴
フロスト加工はガラスに霜が付いているように見えることから、グラスなどに用いると冷蔵庫でキンキンに冷やしたような印象を与えられるでしょう。飲料を入れると、見た目が変化するところも特徴の一つです。また、光があたると幻想的な雰囲気になるため、高級感を与えたいときにも適しています。
・フロスト加工されたガラスの利用シーン
先述したように、フロスト加工は霜が付いているような見た目から、冷たさを演出するのに適しています。そのため、冷たい飲みものに使用するグラスやビールジョッキなど、キンキンに冷えているとおいしそうに感じるものに使用するのがおすすめです。
また、フロスト加工はデザイン性にも優れていることから、オシャレなガラスとして、インテリアなどに用いられることも多いでしょう。
・インプロフロスト加工とは
フロスト加工の中でも、インプロフロスト加工と呼ばれる加工法は特徴的で、ガラス表面に鱗(うろこ)模様のような加工ができます。独創的でぜいたくな光沢が上質な印象を与えるので、化粧品の瓶やインテリア、飲料など豪華さを演出したいシーンで使われています。
フロスト加工されたガラス以外にも、不透明な見え方をするガラスには複数の種類があります。以下では、フロスト加工と間違われやすいガラスの種類を見ていきましょう。
・すりガラス
フロスト加工同様に、ガラスに砂などの研磨剤を吹き付けることで物理的に傷をつけて不透明にしたガラスです。比較的安価で、明治初期から普及していました。フロスト加工のガラスに比べると不透明で、強度は低い傾向にあります。また、すりガラスはガラス表面に傷がついた状態のままになっているので、触り心地もフロスト加工に比べるとザラつきを感じやすいでしょう。
・型板ガラス
片面に凹凸をつけることで光がやわらかく拡散するガラスで、板ガラスと呼ばれることもあります。日本では、古くから梨地模様の型板ガラスが引き戸などに用いられてきました。レトロな雰囲気があるガラスですが、ヨーロッパでデザインされたタイプもあり、豊富な種類があります。
型板ガラスには梨地と霞(かすみ)という2種類の模様があり、梨地はザラザラかつきめ細か、霞は凹凸が少ない模様です。
フロスト加工やすりガラスと比べると、視認性は高く、モザイクのような見え方をしますが、ガラスの模様に種類があるので、見え方も異なってきます。
フロスト加工されたガラスを使いたい場合、何を基準に選べばいいのか悩む方が多いのではないでしょうか。こちらでは、フロスト加工されたガラスの選び方で比較したいポイントを2つ紹介します。
・加工方法による違い
フロストガラスの加工方法は、砂などの研磨剤を吹き付けて表面に傷をつける方法と、薬品を使って化学処理をする方法の2種類があります。どちらもフロスト加工には変わりありませんが、研磨剤を吹き付ける方法はザラついた手触りが特徴です。一方で、薬剤を使って化学処理をした場合は触り心地がなめらかな傾向にあります。食品用フロストガラス瓶はほぼ薬品による処理を採用しています。
・コーティング処理の有無
フロストガラスはガラスの表面に凹凸があるため、汚れや手垢などが付着しやすい傾向にあります。特に、ガラスの種類によっては手の油分が付着することもあり、汚れを防ぐためにはコーティングすることが大切と言えるでしょう。
コーティングは汚れを防ぐうえ、見た目を損ないません。加えて、コーティング処理をすることでガラス表面の傷がなめらかになり、手触りもよくなります。また、傷をつける加工方法なので、強度が気になる場合にもおすすめです。コーティングを施すことでガラスが強化できるため、耐久性を求める場合もコーティングをしておくとよいでしょう。
フロスト加工は、ただ見た目がおしゃれになるだけではありません。ここでは、フロスト加工について知っておきたいメリットやデメリットなどを紹介します。
上品な見た目だけで高級感や美観を高めることができです。
しかし、ガラスには急激な温度変化は負荷がかかりすぎるため、割れるリスクがあります。
今回は、フロスト加工について紹介しました。フロスト加工は上質な印象のため、容器にも多く用いられています。見た目が変わるだけでなく、強度や滑りにくさも高まるのでおすすめです。
斎藤容器では、さまざまなガラス容器を取り扱っています。既製品にフロスト加工を施すことができまするので、ご希望の場合はお気軽にご相談ください。