【コラム】手づくりスイーツを売るには何が必要?必要な資格や用意すべきものとは
最近はネット通販の利用が普及しており、購入だけでなく販売を行う人も増加しています。しかし、ネット通販で手作りのスイーツを売るには資格などが必要なので、事前にしっかり準備を行わなくてはなりません。
今回は、手づくりスイーツを売るために必要な準備についてご紹介します。
手づくりスイーツを売るために必要な資格や法律を解説します。
<食品衛生責任者はスイーツ販売に限らず、すべての食品関連の製造販売を行うために必要な資格です。食品衛生法の遵守や食中毒防止など食品の安全性確保のために、食品衛生法第51条に基づいた「公衆衛生上必要な措置の基準」として、食品衛生責任者が1施設に1名必要と定められています。
主な役割は、「従業員に対して適切な衛生教育・訓練を行う」「食品衛生上の危害が発生しそうなときは改善を進言・促進する」「最新の食品衛生情報を入手し、法律改正などに注意して違反しないようにする」の3つです。
この食品衛生責任者の資格を取得するためには、食品衛生責任者養成講習会の受講が必要です。講習会は、各都道府県にある食品衛生協会で定期的に開催されています。講習会の内容は、衛生法規2時間・公衆衛生学1時間・食品衛生学3時間の計6時間です。
なお、次の資格を保有している方はすでに知識をもっているとみなされるため、講習を受ける必要がありません。
● 調理師 |
スイーツ販売は、食品衛生法に基づく営業許可が必要な業種のため、菓子製造営業許可を取得しましょう。 菓子製造営業許可を取得するためには、まず製造所の所在地を管轄する保健所に相談のうえ、申請書を提出します。その後、施設や設備の確認検査が行われ、基準に適合されていると認められれば、正式に営業許可を取得できます。
なお、この営業許可を取得するには、基準を満たした製造設備を整えておく必要があります。そのため、申請前に準備しておきましょう。
スイーツを売るためには、食品表示法の知識も必要です。スイーツのパッケージに記載する情報は食品表示法によって規定されています。これは、食品の安全性の確保と食品選択の自由確保のために、販売を行う食品の成分表示を義務付ける制度です。食品の成分表示に必要な項目は次の通りです。
● 名称 ● 原材料 ● 添加物 ● 内容量または固形量および内容総量 ● 保存方法 ● 賞味期限または消費期限 ● 食品関連事業者の氏名または名称および住所 ● 製造所または加工所の所在地および製造者または加工者の氏名または名称 ● 栄養成分の量および熱量 |
また、アレルゲンを含む食品に関する表示についても注意が必要です。食物アレルギー症状を引き起こす食品のうち、「えび・かに・小麦・卵・乳・落花生(ピーナッツ)」の成分表示は義務化されています。
その他できる限り表示するように推奨されている成分には、「アーモンド・いか・いくら・あわび・オレンジ・カシューナッツ・キウイフルーツ・くるみ・牛肉・鶏肉・豚肉・ごま・さけ・さば・大豆・バナナ・マツタケ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン」があります。
スイーツは、卵や小麦、フルーツなどを使用するため、成分表示には細心の注意が必要です。特に、インターネットでショップ販売する場合は、商品情報の中にアレルギー症状を引き起こす可能性がある成分を忘れずに記載しましょう。
食品の製造販売を無許可で行った場合は、食品衛生法違反となり、「2年以下の懲役または200万円以下の罰金」に科せられる可能性があります。さらに、無許可で販売した食品によって食中毒が起きた場合は、刑事罰が課せられるケースも考えられます。
スイーツを売るために用意することをご紹介します。
菓子製造営業許可を取得するためには、自宅で製造をする場合も自宅用と製造用では別の設備が必要です。普段の日常生活を送っているキッチンで販売商品を作ると、何か問題があったときに原因の追跡が難しくなるため、分けるように定められています。スイーツ製造場所を分けられているかの判断としては、「部屋として区切られているか」「専用のシンクが用意されているか」などです。細かな条件は資格を取得する地域によって異なるため、お住まいの地域の保健所に確認してください。
また、自分で用意するのが難しい場合は、レンタルキッチンなどを借りる方法もあります。レンタルキッチンやシェアキッチンでも、菓子製造営業許可は取得可能です。レンタルキッチンを利用すると、初期費用を抑えて十分な設備を整えたキッチンを最初から使えるだけでなく、試作品の製造ができるなどのメリットがあります。
スイーツを売るためには、包装に使う備品が必要です。最も重要なのは商品そのものですが、パッケージは購買意欲に影響を与えるため、ショップの世界観が伝わるような包装を意識してください。
また、包装に使う箱や袋以外に、シーラーや乾燥剤なども必要です。包装スタイルに併せて必要になるものを考え、リストアップしておきましょう。
食品販売は法律に基づいた表示が必要です。自分でスイーツを売る場合も、ラベルに義務付けられた表示をしなければいけません。ラベルに記載する内容については次の通りです。
なお、原材料名にはアレルギーに関する成分表示も必要です。忘れないように記載しましょう。
スイーツ写真の見栄えがよくないと、なかなか目に留まりません。そのため、ネットショップの宣材写真にこだわっている方も多いでしょう。 ネットショップの場合、オープンから間もないときは検索数が少ないため、集客のための工夫が必要です。おしゃれなスイーツ写真やインスタ映えする商品を開発し、SNSで発信するなどして、多くの方の目に留まるようにしましょう。
斎藤容器の中からおすすめのガラス容器を2つご紹介します。
背が低く丸みを帯びたダイヤ型の凹凸が特徴の形状のガラス容器です。口が広く食べやすいのはもちろん、ゼリーなど透明度のある内容物を入れると商品をより美しく見せてくれます。
容量(ml)/OF | 115 |
重量(g) | 95 |
幅・直径(mm) | 61.3 |
高さ(mm) | 57.7 |
キャップ | 60φ |
入数 | 70 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
キャップに取っ手が付いた背が低く丸みを帯びた形状のガラス容器です。クッキーなどの焼き菓子を入れると高級感やオシャレさを演出できるでしょう。
容量(ml)/OF | 275 |
重量(g) | 191 |
幅・直径(mm) | 80.8 |
高さ(mm) | 80 |
キャップ | 70ネジ |
入数 | 60 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
※商品のスペックの寸法・入数は本体の値でキャップは含みません。
※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。
※OF(オーバーフロー):容器の口元まで水を入れた満容量のことです。
ガラス容器はスイーツ用としてはもちろん、ジャムやソースなどさまざまな食品に使用できます。高級感があり、特別感やおしゃれさも演出してくれるため、手づくりスイーツにもおすすめです。ぜひこの機会にガラス容器を活用してみてください。