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2024年12月09日

【コラム】遮光瓶とは?遮光瓶の使用用途や注意点について解説

遮光瓶とは?遮光瓶の使用用途や注意点について解説

遮光瓶は、光が当たると劣化や変化しやすい内容物を、光から守って保管するための容器です。遮光瓶は高価な商品に見られがちですが、ある程度の数量であればコスト面でも通常の瓶とほとんど変わりません。

遮光瓶は色により遮光率が異なるため、内容物に合わせて適切な容器を選ぶことが重要です。今回は、遮光瓶の使用用途や注意点について解説します。

 

 

■遮光瓶とは

 

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遮光瓶とは、光により変性・劣化しやすい内容物を保管するための容器です。遮光瓶には色が付いており、特定の光が内容物に当たることを防止します。遮光瓶にはキャップも付属しているため、外気からの内容物への影響も防げます。

 

また、遮光瓶はガラス製のものだけでなく樹脂製のものもあり、内容物によって使い分けて選択すれば、内容物の品質維持に効果的です。

 

遮光瓶に入れる内容物の代表例として、次亜塩素酸水やエッセンシャルオイルなどが挙げられます。こういった光に弱い内容物の品質を守るためにも、遮光瓶で保管して光を遮ることが重要です。

 

■遮光瓶への光の伝わり方

 

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遮光瓶への光の伝わり方は、光の粒子が起こす振動である「光の波長」により異なります。光の波長が短いほどエネルギーは大きくなり、波長が長いほどエネルギーは小さくなります。

 

一方で、波長が短いほど物体を透過しにくく、波長が長いほど物体を透過しやすくなります。太陽光線は、大きく分けてUV-CUV-BUV-A・可視光線・赤外線の5種類です。5種類の光の波長は異なり、波長範囲は以下の通りです。

 

 

光の種類 波長範囲
V-C 約100〜280nm
UV-B 約280〜310nm
UV-A 約310〜400nm
可視光線 約400〜800nm
赤外線 約800nm〜

 

上記でも地表に届くのはUV-Cを除いた4種類です。中でも、UV-BUV-Aは短い波長であるためエネルギーが大きく、内容物に影響を与えやすい光です。そのため、遮光瓶は特にUV-BUV-Aの光を遮断します。

 

 

■遮光瓶の色による違い

 

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遮光瓶は異なる色の容器があり、色により特性は異なります。色が異なると波長ごとの遮光率も変化するため、内容物に応じて適切な色の遮光瓶を選ぶことが重要です。以下では、遮光瓶の色による遮光率の違いについて解説します。

 

青色の遮光瓶

 

青色の遮光瓶は約300nmまでの波長の遮光率が高く、特にUV-Bの遮光に効果的です。

300nm以上の波長への遮光率は低くなり、紫外線の中でも波長の長いUV-Aに対する遮光率は望めません。そのため、UV-Aを遮光すべき商品には不向きであることを理解しておきましょう。

 

緑色の遮光瓶

 

緑色の遮光瓶は、約350nmまでの波長の光に高い遮光率があります。遮光範囲が280310nm程度のUV-Bへの遮光率は高く、さらにUV-Aの一部も90%以上の遮光率が見込めます。

 

遮光率は、光の波長が350nm以上になると低くなりますが、青色の遮光瓶よりは高いことが特徴です。ただ、UV-Aに対する遮光率はあるとはいえ、完全に遮光できるわけではないため注意してください。

 

茶色の遮光瓶

茶色の遮光瓶は、約400nmまでの波長に高い遮光率を発揮します。400nmまでの波長にはUV-BUV-Aが含まれ、紫外線をほとんどカットできることが特徴です。

 

波長が400nm以上になると遮光率は低くなりますが、それでも青色や緑色の遮光瓶に比べると低下率は緩やかで、400800nm程度の可視光線でも60%近く遮光できます。内容物をUV-BUV-Aの光から守る際は、茶色の遮光瓶をおすすめします。

 

 

■遮光瓶は薬品を入れる際におすすめ

 

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ます。

 

液体の薬品の場合

 

 

遮光瓶の用途として、液体の薬品が適しています。一般的に液体の薬品は茶色の瓶で保管することが多いですが、内容物の遮光の必要性によって青色の瓶や緑色の瓶にも保管できるため、使い分けましょう。

 

遮光瓶で液体の薬品を保管すれば、光による内容物の劣化や変化を防げるため、品質を維持できます。

 

また、遮光瓶は遮光性だけでなく高い密閉性を持ち、外部からの空気や湿気の侵入も防げることから、長期間の保存にも最適です。遮光瓶は液体薬品の保存において、光や環境からの影響を最小限に抑えるための重要な役割を果たしています。

 

錠剤・顆粒・粉などの薬品の場合

 

錠剤・顆粒(かりゅう)・粒などの薬品の保管には遮光瓶が最適です。口径が広い遮光瓶を使用することが多いですが、内容物によって大きさや形を選びましょう。

 

例えばビタミン剤やサプリメント、抗生物質などの錠剤は、光や空気に弱く劣化しやすいため、遮光瓶に保存することが重要です。

 

錠剤や顆粒、粉などの薬品は、光によって分解されることもあります。そのため、消費者に安心安全な薬品を届けるためにも、遮光瓶で保管することをおすすめします。

 

 

■遮光瓶を使用する注意点

 

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遮光瓶は、光から内容物を守ることができ、品質維持に貢献します。しかし、遮光瓶を使用する際には2つのポイントに注意が必要です。

 

変形や劣化する可能性がある

 

遮光瓶は、有機溶剤の保管やオートクレーブ(高温の水蒸気による滅菌)による滅菌を行うと、変形や劣化が生じる可能性があります。有機溶剤は他の物質を溶かす働きがあり、この働きが原因でキャップの樹脂やゴムが傷むこともあれば、ガラスの表面に有機溶剤の成分が吸着してしまう場合もあるのです。

 

光の当たらない場所で保管するように注意喚起する

 

遮光瓶は、直射日光や室内照明が当たらないところで保管することが重要です。遮光瓶は内容物を光から守るために使用されますが、遮光瓶の色によっては紫外線を遮光しきれない上に、可視光線や赤外線には効果的な遮光が望めません。

 

また、直射日光でなければ問題ないと考える方もいるかもしれませんが、実は室内照明にも微量な紫外線が含まれています。そのため、室内であっても光が当たらない場所に保管するように注意喚起することが必要です。

 

 

■斎藤容器でおすすめの遮光瓶

 

 

斎藤容器でおすすめの遮光瓶は3種類あります。また、以下で紹介する3種類以外にも遮光瓶を提供しているため、遮光瓶についてお悩みでしたらぜひ斎藤容器までお問い合わせください。

 

茶丸150

 

キャップを回して蓋をする、ネジ口タイプの茶色の遮光瓶です。紫外線に対して高い遮光率があり、光で劣化しやすい内容物の品質維持に貢献します。サプリメントや錠剤などの保管に特に適しています。

 

容量(ml)/OF 149.0
重量(g) 147.0
幅・直径(mm) 55.4
高さ(mm) 91.5
キャップ 51ネジ/P-55
入数 70
材質/色 ガラス/ブラウン

 

エムボトル/No.30(グリーン)

 

高さのある円筒形の緑の遮光瓶です。斎藤容器では、緑色の遮光瓶でも豊富な容量のラインナップがあり、内容物に合わせて適切なサイズを選択できます。アロマオイルやキュアリアオイル、フレグランスオイル、美容液などの保管におすすめの容器です。

 

容量(ml)/NET 38.5
重量(g) 52.0
幅・直径(mm) 55.3
高さ(mm) 75.8
キャップ No.40
入数 192
材質/色 ガラス/グリーン

 

エムボトル/No.10(コバルト)

 

青色の円筒形の遮光瓶で、容量も豊富に用意されています。軽量であるため、扱いやすい点もメリットです。青色の遮光瓶はUV-Bの遮光に適しています。

 

容量(ml)/NET 14.0
重量(g) 25.0
幅・直径(mm) 26.5
高さ(mm) 56.3
キャップ No.23
入数 210
材質/色 ガラス/コバルト

 

 

■まとめ

 

遮光瓶は内容物に光を通さず、品質を維持するための容器です。特に薬品の保管に適しており、内容物に合わせて遮光率の高い色の遮光瓶を選ぶ必要があります。

斎藤容器では、さまざまな色・サイズ・形状の遮光瓶を取り扱っています。遮光瓶をご検討の方は、斎藤容器までご相談ください。

遮光瓶以外の容器をお探しの方も、ぜひ一度お問い合わせください。

 

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