【コラム】オリジナルのドレッシングを商品化する際の流れとは?必要になる許可についても紹介
店舗オリジナルのドレッシングはお店の味を家庭でも味わえるため、高い人気が見込まれる商品です。ただし、オリジナルのドレッシングの販売には許可が必要な場合もあり、販売を考える際には商品化に向けた流れをしっかりと理解しておかなければなりません。
今回は、オリジナルドレッシングの商品化について紹介します。
まずは、オリジナルドレッシングを販売する際の流れを確認していきましょう。
・保健所の許可を得る
オリジナルドレッシングを販売するには、製品によって決められている営業許可の取得、または届出が必要です。すでに飲食店を営業しているのであれば、オープン時に保健所の検査を受けて飲食店営業の許可を得ているでしょう。しかし、製品によっては現在得ている許可の範囲で販売ができないケースもあるため、オリジナルドレッシングの開発に取りかかる前に確認しておく必要があります。
・製造先許可を取る
自社で製造したドレッシングを商品化するには、製造関係の許可が必要です。許可を得るためには基準に合った設備が求められますが、場合によっては設備投資が必要になる可能性もあるため、事前に保健所へ確認しましょう。
許可の取得や設備を整えるのが難しい場合は、OEMを実施している調味料メーカーに製造を委託するのもおすすめです。
・販売計画を立てる
製造した分をしっかり売り切れるよう、適切な販売計画を立てましょう。たくさん製造しても、売れなければロスになってしまいます。製造する量としては、賞味期限が3分の2以上残った状態で在庫分すべてを販売できる数量が目安です。
OEMで生産する場合は、小ロットで生産が可能な業者を選べば、在庫を抱えるリスクを減らせるでしょう。
次に、オリジナルドレッシングを販売する際のポイントを解説します。
・お店と同じ味にする
お店で提供しているドレッシングを商品化する際は、味の再現性にこだわる必要があります。消費者にとってのメリットは、お店の味を家庭で楽しめることです。店舗側としても味を追求することで、売上アップだけでなく、顧客の獲得やお店の宣伝効果が期待できるでしょう。
特に、OEMを利用して製造を委託する場合は、試作を重ねてお店と同じ味を目指すことが大切です。
・保存方法について記載する
ドレッシングを商品化して販売する際は、食品表示法に沿ったラベルの貼付が必要です。商品によって多少異なりますが、一般的に加工食品の場合は、ラベルに以下のような内容を記載します。
● 名称
● 原材料名
● 添加物
● 内容量
● 賞味期限
● 保存方法
● 製造者
● アレルゲン
● 栄養成分表示
なかでも、賞味期限や保存方法の記載は重要です。家庭で食べる場合は、消費するまでに期間がかかることを考慮して内容量や賞味期限を設定しなくてはなりません。常温か冷蔵保存か、保存方法についても必ず記載しましょう。
・使用方法のアナウンス
お店で提供している味と同じになるように、使用方法を記載しておきましょう。消費者はお店の味を期待しているため、たとえ誤った使用方法で味が変わってしまった場合でも、クレームになる恐れがあります。
また、商品を使ったアレンジレシピやドレッシングに合う食材なども記載しておくと喜ばれます。
・訴求ポイントの決定
消費者の購買意欲を刺激するアピールポイントを決めましょう。訴求ポイントの具体例は、以下の通りです。
● 店舗のブランド力
● こだわりの原材料
● 「ここでしか手に入らない」という限定感
また、訴求ポイントはパッケージや商品名に反映させることが大切です。他の商品との差別化を図るためにも、オリジナル性のあるポイントを考えましょう。
先述したように、販売する製品の種類によっては、許可証の取得や届出が必要です。許可を得るには、都道府県知事が定めた製造施設や製造設備などを整えなくてはなりません。許可なく販売してしまうと、行政処分や処罰の対象となる可能性があります。
ここでは、ドレッシングの販売に関連する許可について確認しましょう。
・密封包装食品製造業
2021年6月に改正された食品衛生法により、瓶や缶、またはパウチなど、常温保存が可能な製品を製造する際は、密封包装食品製造業の許可が必須になりました。
密封包装食品製造業の許可を受けるには、以下の設備が必要です。
● 原材料保管室
● 前処理室または調合室
● 製造室
● 製品保管室
・ソース類製造業
密封包装食品製造業の対象に該当しないソース類の製造を行う場合は、ソース類製造業の届出を行います。
ソース類の製造には以下が必要となるため、不足している設備がないかを確認しておきましょう。
● 原材料保管庫
● 製造室
● 器具取扱場所
● 充てん室または充てん場所
● 製品保管庫
・缶詰又は瓶詰食品製造業
食品衛生法改正前は、缶詰や瓶詰めにした食品を販売するために、缶詰または瓶詰め食品製造業の許可が必要でした。
この許可を得て販売している場合は、許可の有効期間満了とともに改正後の基準に合わせて申請を行いましょう。
ドレッシングを商品化する際は、味や価格に注目しがちですが、お店のブランドイメージや商品の魅力が伝わる「容器」を選ぶことも大切です。容器にこだわることで、オリジナル性を高めて他社製品との差別化が図れます。また、家庭で使うため保存性の高さや使いやすさも考慮しましょう。
この章では、ドレッシングや調味料におすすめの容器を4つ紹介します。
・G-150DS
細長い円柱形で、女性や子どもでも扱いやすいガラス瓶です。キャップは液だれしにくいミニヒンジタイプで、ドレッシングを入れる容器として使い勝手がよいでしょう。
容量(ml)/OF | 159 |
重量(g) | 170 |
幅・直径(mm) | 44×40.5 |
高さ(mm) | 174.5 |
キャップ | ミニヒンジ(26) |
入数 | 54 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・フレッシュ175ヒンジ
円すい形をした透明なガラス瓶です。細穴タイプのヒンジキャップを使用すると注ぎ口が細いことから、ドレッシングの使用量を調整しやすいでしょう。おしゃれな形の瓶なので、使い終わった後も一輪挿しなどインテリアとして使えます。
容量(ml)/OF | 175 |
重量(g) | 175 |
幅・直径(mm) | 60.4 |
高さ(mm) | 170 |
キャップ | ヒンジ26S |
入数 | 35 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・MSK-150
下部が膨らんだユニークな形の透明なガラス瓶です。円柱形なので安定感があって倒れにくく、力を入れなくても簡単に開け閉めできるキャップが付いている点も使いやすいポイントと言えるでしょう。
容量(ml)/OF | 160 |
重量(g) | 172 |
幅・直径(mm) | 58.5 |
高さ(mm) | 146.6 |
キャップ | 32ヒンジ |
入数 | 60 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
・グルメ180
円柱形のシンプルなガラス容器です。他のボトルに比べて背が低いので持ちやすいでしょう。片手で簡単に開け閉めできるキャップ付きで、調理中でもスムーズに使えます。
容量(ml)/OF | 200 |
重量(g) | 203 |
幅・直径(mm) | 52.4 |
高さ(mm) | 155.7 |
キャップ | 39スムーズプル |
入数 | 40 |
材質/色 | ガラス/トーメイ |
※商品のスペックの寸法・入数は本体の値でキャップは含みません。
※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。
※OF(オーバーフロー):容器の口元まで水を入れた満容量のことです。
オリジナルドレッシングを商品化し販売するには、製品によって定められた許可の取得や届出の提出が必要です。また、お店の味が家庭で楽しめるように、使用方法の記載も記載してください。
デザインや使いやすさを考慮した容器を選ぶことで、魅力ある商品ができるでしょう。