プラスチック材質の種類別の特徴とは?材質一覧や材質別の特徴・適した用途を解説

コラム

プラスチックの材質は種類により特性や用途が異なります。

今回は、プラスチックの材質別の特徴と適した用途について解説します。

各プラスチックの材質を理解し、容器を選ぶ参考にしてみてください。

■プラスチック材質・記号別一覧

プラスチック材質の記号は「熱硬化性樹脂」と「熱可塑性樹脂」とで異なります。

熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂は、加熱することで硬化する合成樹脂です。一度硬化すると、再加熱しても軟化や溶解することがありません。

加熱してしまうと元の状態に戻したり再形成・再溶解したりすることはできませんが、耐熱性と耐薬品性が高い特徴を持ちます。

熱可塑性樹脂

熱可塑性樹脂は、加熱すると融解して柔らかくなるプラスチックです。

柔らかくなったプラスチックを冷却すると、再び硬くなります。

加工性が高いため、日常的なシーンでも見かけることが多いでしょう。

■プラスチック材質の種類別の特徴や適した用途

プラスチック材質により特徴や適した用途は異なります。

事前にプラスチックの材質ごとの種類や特徴を理解しておけば、最適な用途に使用できるはずです。

以下では、各プラスチックの材質の特徴や用途について解説します。

AS樹脂(SAN)

AS樹脂(SAN)は、ポリスチレンの耐薬品性や耐熱性を改良した素材です。

透明度が高く、耐衝撃性や合成に優れており、食品容器や保存容器などの用途に適しています。

また、耐薬品性が高いため、化粧品や薬品などの保管容器にも最適です。

ポリスチレン(PS)

ポリスチレン(PS)は、スチロール樹脂と呼ばれることもあり、多くのプラスチック素材の加工でよく使用されている材質です。

加工性に優れており、日用品や機械部品などの製品としても活躍しています。

フラスコやメスピペットなどの理科学機器においてもポリスチレンは使用されています。

ポリエチレンテレフタレート(PET)

ポリエチレンテレフタレートは、世界で最も多く使用されている樹脂ともいわれており、ペットボトルや衣類、食品用トレーなどにも使用されています。

PET樹脂は耐寒性や耐水性にも優れていることが特徴で、ガラス瓶と比べて軽くて割れにくいことから、ペットボトルとして使用されます。

ポリプロピレン(PP)

ポリプロピレン(PP)は、プロピレンという無色透明な気体から作られるプラスチックです。

ポリプロピレンは軽く加工性に優れており、さまざまな製法に使用できることから大量生産に向いている材質です。

近年では、3Dプリンターの材料としても利用されているため、より身近で使用されていることが分かります。

ポリスチレン(PS)

ポリエチレン(PE)は、エチレンが原料のプラスチックです。

ポリエチレンは製造法により密度が異なるため、高密度ポリエチレン(HDPE)と低密度ポリエチレン(LDPE)に分類されることが一般的です。

高密度ポリエチレン(HDPE)

高密度ポリエチレン(HDPE)は、密度が0.942〜0.970のポリエチレンを指します。

名前の通り密度が高く、硬度や剛性に優れており、衛生性・耐薬品性・耐水性があることも特徴です。

高密度ポリエチレンは、高強度であるため食品容器やコンビニ袋、大型コンテナなどの材質として使用されています。

低密度ポリエチレン(LDPE)

低密度ポリエチレン(LDPE)は、密度が0.910〜0.930未満のポリエチレンです。

低密度ポリエチレンは無毒性であるため、食品用の容器や梱包資材として、レジ袋やラップフィルムなどに使用されています。

柔軟性や耐薬品性、耐寒性、耐衝撃性、耐水性に優れているなど長所が多くあります。

塩化ビニル(PVC)

塩化ビニル(PVC)は、塩ビとも呼ばれているプラスチックです。

加工性に優れている材質であり、硬くすることも柔らかくすることもできます。

また、曲げたり削ったりするような加工にも向いているため、世界でも使用されていることが多いプラスチックです。

塩化ビニルは油や薬品にも強い上に電気を通さず、さらに燃えにくいなどの特徴から劣化しにくいため、パイプや自動車部品などにも使用されています。

■プラスチック材質の見分け方

プラスチック材質は3つの見分け方があります。

適切にプラスチック材質を見分けるためには、以下の方法で確認しましょう。

見分け方1:透明度を見る

プラスチックは透明度で材質を判別できます。

プラスチックは、透明のものや乳白色のものなど、種類によって色味が異なります。

透明度ごとのプラスチックの種類は以下の通りです。

透明度プラスチックの種類
無色、透明度が高いアクリル樹脂(PMMA)、PET樹脂、ポリスチレン樹脂(PS)、AS樹脂
乳白色、半透明ポリエチレン(PE)、ポリアセタール(POM)
透明度が低いABS樹脂、硬質ポリ塩化ビニル(PVC)

PH-見分け方2:曲げる

プラスチックを曲げて材質を判断する方法もあります。

プラスチックを曲げると、割れたり色が変わったりと変化があり、その違いによりプラスチックの材質を確認可能です。

例えば、硬いアクリルは曲げると割れてしまいますが、柔らかいポリエチレンはそのまま形が変形します。

曲げた際の変化プラスチックの種類
割れるアクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン樹脂(PS)、AS樹脂
割れないが白く変化するABS樹脂、硬質ポリ塩化ビニル(PVC)
柔らかく変化がないポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)

見分け方3:水につける

水につけることでも、プラスチックの材質を判断することが可能です。

プラスチックを水の中につけて、沈むか浮くかで材質を判別できます。

水につけた際の状態プラスチックの種類
水に浮くポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)
水に沈むアクリル樹脂(PMMA)、ポリスチレン樹脂(PS)、硬質ポリ塩化ビニル(PVC)、PET樹脂

■斎藤容器でおすすめのプラスチック容器

斎藤容器では豊富なプラスチック容器を取り扱っています。

中でもおすすめのプラスチック容器を3種類ご紹介します。

他にもニーズに合わせて最適なプラスチック容器を提供しているため、ぜひお問い合わせください。

ビューティー50

柔軟性と開閉性に優れたプラスチック容器です。

サプリメント・ボトルガムなどの保存にも最適で柔軟な素材で作られており、内容物の取り出しも容易であるため消費者にとっても使用しやすいでしょう。

容量(ml)/OF66
重量(g)7.5
幅・直径(mm)42
高さ(mm)53.3
キャップBC43
入数450
材質/色PE/乳白

PH-300

ポンプ式のプラスチック容器は、化粧水などの化粧品容器に最適です。

様々なタイプのキャップに対応しているため、大変使い勝手の良い容器です。

また、プラスチック素材は軽量で耐久性に優れていることから、持ち運び用の容器にもおすすめです。

容量(ml)/OF312
重量(g)27
幅・直径(mm)55.5
高さ(mm)157
キャップ27平
入数273
材質/色PE/ナチュラル

RV-400

スプレータイプのプラスチック容器は、手軽に扱えるサイズで耐薬品性に優れていることから、アルコールや殺虫剤の容器として最適です。

直射日光を避けて保管するように注意書きをしておけば、長期間品質を保つことも可能です。

容量(ml)/OF425
重量(g)40
幅・直径(mm)96.5×58.5
高さ(mm)160
キャップTS-500/泡・霧
入数120
材質/色PE/ナチュラル

※商品のスペックの寸法・入数は本体の値でキャップは含みません。
※商品スペックはコラム掲載時の値です。商品の規格・仕様は予告なく変更されることがあります。
※OF(オーバーフロー):容器の口元まで水を入れた満注量のことです。
※NET(ネット):正味容量のことです。

■まとめ

プラスチックの材質や使用用途を確認しておけば、より最適な方法でプラスチック容器を採用できます。

そのため、プラスチック容器を製品の保管に採用する際は、特徴や用途、判別方法を確認しておきましょう。

斎藤容器では、今回ご紹介した以外にもさまざまなプラスチック容器を取り扱っています。

自社製品にプラスチック容器を使用したいと検討されている方は、ぜひ斎藤容器にご相談ください。

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